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古い骨/Old Bones  (ねこ3.4匹)

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アーロン・エルキンズ著。ハヤカワ文庫。


レジスタンスの英雄だった老富豪が、北フランスの館に親族を呼び寄せた矢先に不慮の死を遂げた。
数日後、館の地下室から、第二次大戦中のものと思われる人骨の一部が発見される。フランスを
訪問中だった人類学教授ギデオン・オリヴァーは、警察に依頼され人骨を調べ始めるが、今度は
親族の一人が毒殺された!骨を手がかりに謎を解く、スケルトン探偵オリヴァーの名推理。
アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長編賞受賞作。(裏表紙引用)



日本で最初に翻訳された作品、というだけで、シリーズとしては第4弾でした(T_T)。。
全然前知識がなかったので、ずっと「スケルトン探偵」というのをそのまま
標本みたいな骸骨探偵(ゾンビ?)ががしゃがしゃと動き回って推理を披露、みたいなこわおもしろい
探偵かと想像していました^^;;
骨の専門家だったのですね^^;;;

そこでちょっとだけがっかりしたんですが^^;、内容が意外にもアガサ・クリスティーを彷彿と
させる感じで。金持ちの老富豪が残した遺書とか親族同士のいがみあいとか。そして起きるのは
憎まれ屋がターゲットとなった衆人環視の毒殺事件。おお!「そして誰もいなくなった」では
ありませんか!とか思いながらわくわくと読んでいると、登場人物の口から「灰色の脳細胞」という
言葉がー!こんなところでもポアロさんはフランス人扱いでかわいそう。。

ただですね、舞台がフランスなので、登場人物の名前がいつもにもましてぜんっぜん覚えられん!!
フランス人の名前ってどれも似てるんだもん。。性別もわかりにくいし。。
「登場人物紹介」のページにずっと指を挟んで読んでいたのですが、「レイって誰だっけ。」
と探すと『ソフィーのいとこの息子』、「ソフィーって誰だっけ」→『ルネの妹』、
「ルネって誰だ」→『アランの弟』、「アランって誰や」→『ギヨームの遠縁の……』

きいいぃぃぃぃっ^^;;
ほとんど気持ちを名前を覚える事にとられていたのではないかしら。。。


骨から色々な事がわかるというのは驚きだし、面白いのだけど、真っ当な本格推理として
考えたらちょっと単純すぎる都合のいい「意外さ」ではなかったかしら。。
特別な何かがなかったらわからなかったって事でしょう?
ちょっとそのあたりが自分には退屈で面白味には欠けたですね。
ギデオンかっこいいのだけど。

シリーズを追うかどうかは微妙。。