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探偵は今夜も憂鬱 (ねこ3.6匹)

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樋口有介著。講談社文庫。

惚れた女の数だけ無理難題を背負い込む男・柚木草平は、時に探偵の依頼もこなす元刑事の
ルポライターエステクラブを経営するマダム、トップ女優、雑貨ショップの美人オーナー……。
謎には強いが、女にゃからきし弱いハードボイルド探偵が解きあかす「憂鬱な事件」。
シリーズにして第3弾、3話収録の短編集。(裏表紙ほとんど引用)


創元推理文庫で次々と復刊されているこのシリーズ。気に入っちゃったもんで
第3弾待ってたんだけど、、発売前に本書をB○○K ○FF105円にて発見、即連行。
しかし読む頃にはもう復刊されてしまった^^;なにやってんだ自分。
あっちの方が綺麗だし表紙も今風でいい感じなのになー。でも買いなおす気力はないのであった。
ところで「彼女はたぶん魔法を使う」「初恋よ、さよならのキスをしよう」と
ベスト10に君臨しそうな勢いの痺れる女泣かせタイトルの応酬だったが、3作目のタイトルは
なんとも時代を感じさせるダサ……ごほほほ、地味なものへ。

しかしタイトルのダ……ごほごほ、とは裏腹に、内容は満足のいくものだった。
中編集ということで、なんだか3冊まとめて読めちゃったみたいなお得感が。
相変わらず浮気者(と言っても本命がいないので浮気というより恋多き?)の
女を口説く台詞だけはいっちょまえにボキャブラリー豊富な草平さん。
さんざん文句を言って来たが、よく考えると別に同時に二人の女を口説いたり
約束をダブらせたり、といった本当に最低な行為はしていないんですよね。。。
これは中編集だからこそ気付けた彼の性質で、惚れた弱みでアレしたり、といった
行動にも出ない。そうか、だから「憂鬱」なんだね。
ちょっとだけだけど、草平さん悪くないかも。
でもやっぱ自分は毎回惚れたはれたを繰り返しつつもその自覚のない浅見光彦の方が
タイプなのだ。

(ミステリの感想書けよ。。。^^;)