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恋恋蓮歩の演習  (ねこ3.8匹)

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森博嗣著。講談社文庫。

世界一周中の豪華客船ヒミコ号に持ち込まれた天才画家・関根朔太の自画像を巡る陰謀。仕事のためその客船に乗り込んだ保呂草と紫子、無賃乗船した紅子と練無は、完全密室たる航海中の船内で男性客の奇妙な消失事件に遭遇する。交錯する謎、ロマンティックな罠、スリリングに深まるVシリーズ長編第6作。(裏表紙引用)


21.8.22再読書き直し。

 

これは前作の「魔剣天翔」を読んで内容を覚えていることが必須なのでご注意。そうでないと、ある人物の保呂草さんとのあるシーンが本当に理解できないと思われ。

 

それはいいとして、今作はあまり舞台というか題材は好みではなかった。クイズ大会とかアクロバットとか、今までは舞台も魅力的だったものだから。今作もまあ、船という特徴はあるのだけど。大きな密室状態、だけどそれほど事件には生かせていなかった気も。というより殺人起きてない。前作と同じく、保呂草さんが各務さんに依頼されて美術品を盗む、偶然紅子さんやれんしこコンビが巻き込まれる、っていう設定なのでちょっと新鮮さもなかったし。プロローグに出てきたカップルもなんか魅力がなかったし。

 

とか思っていたら、最後の最後にどんでん返し。なんかある、とは書いてあったけども思わぬボディーブローでしたわ。これ一つで評価は跳ね上がったかも。

 

そしてしこちゃんと保呂草さんのキッスは…今度どう進展するんだっけか。