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ライト・グッドバイ (ねこ3.8匹)

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東直己著。早川書房

馴染みの退職刑事種谷からの突然の連絡。呼び出しに応じた「俺」を待っていたのは「殺人容疑者
親友になれ」という頼みだった。未解決のままの女子高生行方不明事件の証拠を見つけるため、
容疑の濃厚な男の家に上がるまでになれ、ということらしい。「俺」は、バーでの偶然の出会いを
装い、男に近づくことを企む。そしてそれは生涯最低の冬の幕開けでもあった。(裏表紙引用)


ひゃっほー!!!またまたお気に入り作家さんに出会えました!!
冴姉貴の所でよく見かける名前だなあ、とそれぐらいの知識しかなく読んでみたのですが
いやはや、こいつはヒット。今のゆきあやの気分、嗜好にどんぴしゃり。
元々ハードボイルドというジャンルは積極的に読んで来なかったのでちょっと1、2年前なら
完全にスルーの作家だったはず。これというのも今年出会った樋口有介(これも冴さん)、
アレでこのジャンルに対する偏見、無知が払拭されたのかもしれません。
と言っても樋口さんや東さんが直球のハードボイルドなのかどうかはわからないのですが^^;
まあとにかく濡れ場がなければOK!ラストに銃撃戦がなければグッド!(どんな勘違いだ)

何がって、文章が好きです。テンポが良くって、ユーモアがあって、キザすぎない。
そして意外にも時代設定がほぼ現代でした。(本書がそうなのか?)携帯電話もインターネットも
バリバリ活用されてるし、宮里藍だのポルノグラフィティだの今自分が生きているそのままの
時間を主人公も生きているし、事件そのものも現代の歪んだ犯罪を彷彿とさせます。
とは言っても主要人物は40代~で古い人間(失礼)なのですが。メールの変換ミスが
酷い。。いや、でもウチのおばあちゃんとか「嘘だろ?」というようなミスを実際にしてますが。。

ミステリーとしてはこれ、かなりユルいです。題材はちょっとエグイのですが、謎解きとしての
面白さは全くと言っていい程ない。人間関係もなんかユルい。馴れ合いに近い。
ていうか、弁護士さんメアド知ってるのに50万円??(いやこっちの話^^;)
ハードボイルドなのに、主人公が一本立ちしてないようなそんな感触です。いや、だから
そこが気に入ったんですが。。哀愁に弱いゆきあやであった。
ていうかこれ、Lのライトですよねえ。。。。

ということで色々読んでみたいのですが。。お好きな方、教えて下さい、東さん作品について。
もう1冊借りて来たのですが、順番がわからないので適当に。。開架にあるやつのあらすじ全てに
「ススキノ」という文字が入っていましたよー^^;どれだー1作目は~~~~