すべてが猫になる

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紫のアリス (ねこ2.8匹)

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柴田よしき著。文春文庫。

不倫を精算し会社を辞めた紗季は、夜の公園で男の死体と「不思議の国のアリス」のウサギを見る。
果たして幻覚か?引越したマンションで、隣人の老婦人のお節介に悩む紗季に元不倫相手が自殺した
という知らせが。一方「アリス」をモチーフにした奇妙なメッセージによって、15年前のある
事件の記憶が蘇る。(裏表紙引用)


この人の何がいいって、面白くて読みやすいんですよ。うんうん。
だから、登場人物の役割が見え見えだとか、ご都合主義の為のキャラの人格だとか、
女同士の友情の描けてなさだとか、いちいち突っ込んでいたら疲れるんで端折った方がいいんですよ。
いやあ、でも、親友との約束をすっぽかして「後で謝ればいいだろう」というのは^^;;
今謝れよおい^^;;
おっと、突っ込んでしまった。ちがうちがう。

結構泥沼な人間関係だと思うのだけど結構あっさりして読めた。
お年寄りの淋しさ、孤独もよく伝わって来るしこの小説で柴田さんがやりたかった事、
こういうネタは嫌いじゃないし主人公の病癖を上手に使って迷宮ものとしてすごくいいと思う。
うーん、でもそれだけかな。。
やばい、もう既に飽きつつあるのでなく、たまたま当たりが悪かったんだと思いたい。