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Pの密室 (ねこ3.7匹)

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島田荘司著。講談社文庫。

完全な密室で発見された残虐な刺殺体。周囲のぬかるみに足跡も残さず消えた犯人。そして現場の
床に整然と敷き詰められた赤い紙の謎。幾重にも重なる奇怪な状況に警察は立ち往生するが、小二の
御手洗潔少年は真相を看破する。(表題作)
御手洗少年の友人であるえり子の両親が経営するバーで事件発生。店内に泥棒が侵入し、
ガラスというガラスが割られ床に散乱していた。そしてえり子の父親は行方不明となりーー。
(『鈴蘭事件』)


つい先日、現在冴さんの所で開催されているヒロイン投票で、「里美さんってだれー?」と
こっぱずかしいコメントをした矢先に(?^^;)、本書で里美さんなるものが登場して
思わず心臓がとまる。。ふうむ、『龍臥亭事件』をやっぱり先に読んでおくべきだったか^^;
なかなか今までの島田作品のヒロインにはいなかったタイプとお見受けした。はっきり言うと
キャピキャピ系の能天気キャラ。
しかしきっと何か辛い経験を過去にされたに違いない。(得意の知ったかぶり)
それほど悪い印象は抱かなかったので投票先走りすぎただろうか。。。すいません姉さん。

そして御手洗さんですよ。小学二年生の潔さんですよ。これってどうなんですかねえみなさん。
いや、私あんま持ち上げられると冷めちゃうタイプなんで、別に普通の今の御手洗さんでいいよ。。
御手洗さん好きだけど、別に彼の使ってる歯磨き粉のメーカーとかパジャマは何色とか
興味ないし^^;
とにかく天才すぎますね、彼は幼少の頃から凄かったんですよ。精神年齢いくつだ?
しかも何が凄いって、警察からやがて人望を得てしまう所ですよ。小学生の探偵といえば
某超有名アニメを思い浮かべますが、あれだって結局彼は毛利さん(某にした意味ない^^;)の
口を借りなきゃ警察動きませんからねえ。新薬飲んで、、とかいう設定にしてるのに
そこだけリアリティ出されてもねー。。あ、うそっす、コナン君大好きです。すいません。(某が)
でも私は頭の回転よりも彼の人徳の方に着目してしまいました。

トリックなどは島田さんにしてはソフトではないでしょうか?面白いのですが、奇抜なものに
全て理屈、理論をしっかりつけて納得させられてしまう島田さんにしては、本書のものは
おかしいものはぶっとんだままというか。そこがちょっとらしくないというか、残念。
普通に二作とも楽しめたのですが、本書の主旨?である「御手洗ファンのための」的な
感想は浮かばなかったです。とにかくやっとこれでこないだ買った「ネジ式ザゼツキー」が
読める。。わーい。

それにしても御手洗さんって今いくつなんだろう。。。