すべてが猫になる

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卒業 ー雪月花殺人ゲームー (ねこ3.3匹)

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講談社文庫。

加賀恭一郎シリーズ第1弾?(なぜか疑問形)
加賀たち大学4年生の7人グループは、卒業を控え忙しい日々を送っていた。
ある日、友人の1人である祥子が寮の自室で、密室状態で手首を切って死んでいた。
自殺か、他殺か?加賀は祥子が残した日記を手がかりに独自で捜査を始める。しかし、
第2の悲劇がーー。


し、しまったーーーーーーーーーー。やってしもたーーー。
あれほど「シリーズ物は順番に読みます」を座右の銘にしていたのに!
どちらかが彼女を殺した」で加賀さんにフォーリンラブした事を記事でのたまったら
お優しいブログ仲間の先輩方にこれはシリーズ物である事、加賀さん第1弾は本書である事、を
教えていただきほくほくと入手。まだ2冊目だ、間に合う!と(何に追われてるんだ)
うきうき読んだのはいいのですが!
事件には支障はないが、「加賀物語」としてはやはりこっちを先に読みたかった。。
さらに、出だしがーーー!

「君が好きだ、結婚して欲しいと思っている」
加賀は少しのためらいも見せずに、

ぎゃーーーーーーーーーーー。

(5分経過)

ま、まあそこはそれ、「番外編」と思ってしまえば関係ないさー。ということで。

えーと、本書についてやっとここから感想です。
と、トリックが、、すいません、私ちょっとこれ、、わかりません。。
図解があったのですが、全部スルーしました。。
まあそんなこんなでうまく行ったんだよ、みたいなふざけた読み方をしましたが、
それでも、青春物語としてもなかなか良かったですよ。
動機に焦点を絞っているミステリというのは読み応えがありますし、読後何かしら
残りますね。「友達」とは何か、心の闇というのは親友にも決してわかるものではない、
というテーマが織り込まれているのですが、認めたくないけれどそれも真実かもしれないし、
それを知る事によって「卒業」してしまう事が成長という事なのかどうか、私には答えは
わかりません。
印象に残ったのが、ある人物が、自殺の動機、死者の悩みについて「知る権利がある」と
言った台詞。ここで、少し読む手が止まってしまったのですが、ちょっと考えさせられる
問題ですね。

後、ちょっと時代の古さが目立った小説でしたね。考え方しかり、流行言葉しかり。
「はにかみ屋のテニスボーイ」には卒倒しそうになりましたからね。。
ファッションでもそうですが、なんでも「ちょっと昔」というのが一番ダサいんですよね。
70年代以前くらいなら逆に雰囲気があっていいのですが、80年代くらいの感覚って
まだ笑える位置にいる。。
ちょっとそこが自分は辛かったです。このジャンルの弱さはこういうところかなあ。
そういえば、表紙もなんだか。。^^;