講談社文庫。
御手洗潔シリーズ、短編集第２弾～～。
４編収録。
短編とは言っても、御手洗さんものは結構１つ１つが長いです。
本格ミステリの形態を短編でもとっているので、そのせいかしら？
前作の「挨拶」は本格ミステリで、本作は社会派要素が濃い、という
噂も聞きましたが、私は逆だと思いました。
「挨拶」が本格と社会派の融合、という感じがして謎解きと人間ドラマとを
ダブルで楽しむ事ができ気に入ったものですから。
まあそんなこたどっちゃでもいいんですけど、面白ければ。
御手洗さんだってちゃんと変人だし。（何を求めてんだか）
「山高帽のイカロス」が個人的にお気に入りですね。
画家が電線で死体で発見、なんてそれだけでわくわくしますよ。
「ある騎士の物語」もトリックはいいんだけど、
ストーリーがどろどろしていてちょっと。御手洗さんの最後の演説はしびれる。
「舞踏病」
設定と雰囲気が良ければ文句はない、というものの代表のような作品かも。
ちょっとしたメッセージもあってそこが今までにあまりなかった感じかな。
うーん、ただ最後の「近況報告」は個人的にはいらなかったなあ。
御手洗ファンですけど、そんなプライベートまで気にならないし。
いやいや、ファンだからこそ、謎は多いままで！と。
これがファンサービスだと言うなら、
もう１作面白い作品が入ってる方が何よりのファンサービスではないかと。。
