すべてが猫になる

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逆さに咲いた薔薇 (ねこ1.6匹)

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氷川透著。光文社カッパ・ノベルス。


女性を狙った奇妙な連続猟奇殺人事件。足の小指が切断され、赤い靴下を履かせるという
異常な犯行。事件を担当する新人刑事・梨枝は、捜査を進めるうち事件と酷似した
小説の存在を知る。
行き詰まった梨枝は、友人である安楽椅子探偵、祐天寺美帆に相談するがーーーー。


ノンシリーズものですか?(誰に聞いてんだ)
読む順番が自分おかしかったでしょうか。
氷川透シリーズでかなりおいしいキャラを立たせていた美帆さんが登場するじゃないですか!
氷川透を凌駕したとも言える「最後から二番めの真実」ではかなり
彼女の好感度は高かった!
名目はお嬢様、(事実上もそうなんでしょうが)のはずが、早合点先走りしまくりの
「お下ネタ」への食いつき、勘違いしてからのしらっとした慌てぶり、でありながら
聡明な頭脳、理論的な推理。このギャップが最高です。ヒロインというより
ヒーローという冠がふさわしい。女性キャラで気に入ることは滅多にないんですけどね。


しかし、作品としては駄作と言わざるを得ませんねこりゃ。。。。
美帆さんの推理にキレがない。てゆうか、そもそもの真相がこれじゃあね。
動機には目をつぶるとして、犯人の意外性ゼロ。小指を切断した理由も肩すかし。
この美しいタイトルがキマるはずの美帆さんの演説(赤い靴下ね)も
とってつけたよう。
これなら、「あなたが切った小指が痛い」の方が良かったと真面目に思ってしまいますよ。。
これもたいがいですが^^;。
そもそも、レッドソックス教ってなんだ(怒)

今回、氷川氏の文章の魅力が悪い方へ向かってしまった。まる。