すべてが猫になる

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処刑台広場の女/Gallows Court  (ねこ3.6匹)

マーティン・エドワーズ著。加賀山卓朗訳。ハヤカワ文庫。

1930年、ロンドン。名探偵レイチェル・サヴァナクには、黒い噂がつきまとっていた。彼女は、自分が突きとめた殺人者を死に追いやっている――。レイチェルの秘密を暴こうとする新聞記者ジェイコブは、密室での奇妙な自殺や、ショー上演中の焼死といった不可解な事件に巻き込まれる。一連の事件の真犯人はレイチェルなのか?真実は全て“処刑台広場”に。英国推理小説界の巨匠による極上の謎解きミステリ。(裏表紙引用)
 
初読み作家さん。2024年このミスの3位作品だったので、発売時はスルーしていた作品なのだが読んでみた。
 
うう、まあ、なんとなく30年も40年もミステリを読んでいたらカンみたいなものが働くものでしてな。合いませんでしたわ笑。ハヤカワ文庫なので字は大きいし今時読みにくい訳、っていうのもそうそうないのでそこはいいんだけど。まあ、長かったのかな笑(本文580ページ) 飽きちゃった。
 
ダークヒロインなのかどっちなのか、っていう秘密めいたキャラのレイチェルは魅力的だったし、彼女を取り巻く使用人たちもなんだか意味ありげでいい雰囲気だったし、語り手の記者ジェイコブもまあ悪くなかった、読者好きのするキャラクターだったと思う。レイチェルがジャマだと思った人間は必ず殺されて、それがレイチェル以外の「やりそうな」人間のせいになる、っていうのが続いて、でもまあこれは実際裏とかなくてその通りなのかな~、っていう状態がずーーっと続くのがまずかった。やっぱ分かっていることを延々読まされるのは苦痛なので。それを覆すのがあのラストのサプライズだと思うのだが、これもさんざんミステリを読んでいればありがちな展開と感じてしまう。
 
映画のほうが(もしなれば)面白いと思う、キャラクターは映えそうだしアクション要素もあるし、サプライズも効果的に見せられそう。