すべてが猫になる

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パラダイス・ガーデンの喪失  (ねこ3.6匹)

若竹七海著。光文社。

海に臨む庭園での老女の自殺、所轄署のクラスター騒ぎ、老人ホームを巡る不穏な噂、幼稚園児身代金誘拐――総勢15名以上の住民の物語がパッチワークのように交錯する。10年ぶりの〈葉崎市シリーズ〉は、とびきりビターな書き下ろし長編!(紹介文引用)
 
若竹さんの最新刊。葉崎シリーズ8作目(と、言っても舞台が葉崎でちょこちょこ他の作品と同じ人物が出るというだけでシリーズと呼んでいいのかどうか?)。
 
葉崎市の山の上にある庭園「パラダイス・ガーデン」で老女の遺体が発見された。自殺とみられるが、パラダイス・ガーデンを経営する房子に疑いがかかる。ガーデンを老人ホームにする計画まで浮上し、誘拐事件まで起きて葉崎市はてんやわんや。
 
雰囲気も設定もストーリーも面白いのだけど、とにかく登場人物が多い。そして全員が全員と絡んでるんじゃないかと思うぐらい関係が複雑。最後には全部が繋がって腑に落ちる感じ。ん~、普通にいつも通り面白いとは思うけれど、視点がバンバン飛ぶので誰に焦点を合わせていいかも分からないし、イヤな人間しか出てこないので区別が付けづらいし、コロナ禍が舞台なので気分が塞ぎがちだったあの頃を思い出してしまうしであまりノレなかったかな~。。最近の若竹さんの作品、複雑すぎるよね。もう理解が追いつかないというか、、しんどいよ。。