すべてが猫になる

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僕が死んだあの森/Trois Jours Et Une Vie  (ねこ3.6匹)

ピエール・ルメートル著。橘明美訳。文春文庫。

12歳の少年アントワーヌの日常は、突然暗転した。ある不運な出来事が引き金となり、隣家の男の子を森で衝動的に殺してしまったのだ。死体を隠して慌てて立ち去るが、幼い子の失踪事件に村は騒然、やがて憲兵が訪ねてきて――。瀬戸際に追いやられた少年の人生は、どこに向かうのか?先読み不能、犯罪小説の傑作!(裏表紙引用)
 
ルメートルの文庫新刊。
 
未だに新刊が出るとちょっと迷いつつ読んでしまうルメートル。う~ん、やっぱ名前シリーズだけでいいかな、この作家さんは。。方向性やジャンルは好みの路線そのままでまあそれはいいんだけど、「先読み不能」ってこともないし、あまり意外性はないかな。出だしの、男の子を撲殺しちゃうあたりでビックリしたのが「先読み不能」の最後だった。12歳にして殺人と遺体隠蔽という重罪を犯した人間がまともに人生を歩むわけもないので、バレてようとバレてなかろうと、人生あの時詰んだことに変わりはないなあと思って。大人になったアントワーヌの性格もかなり悪いし、、引き込まれる要素はどこにもない。つまらないわけではないが、、凡作かな。