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罪人の選択  (ねこ3匹)

貴志祐介著。文藝春秋

2年半の沈黙を破り、満を持して世に放つ貴志祐介ワールド全開の作品集。 最新SF「赤い雨」は、パンデミックが起きたときあらわになる人間の本性を描いた、今読むべき一作。 表題作は、著者自身が「ここまで強いテンションを維持した作品は、書いたことがありません」と断言する手に汗握るミステリー。 人間の愚かさが絶望で世界を塗りつぶすとき、希望が一筋の光となって未来を照らし出す。(紹介文引用)
 
貴志さんのノンシリーズ短編集。表題作以外の3編はSFなので、正直か~な~りキツかった。。特に1編目は初期作品だそうで、ゴリゴリのSF。ほとんど意味がわからず流し読み、あほですいません。2編目も、植民惑星による諸悪根源神信仰をめぐるあーだこーだ。1編目よりストーリーは理解できたけれどやはりノレず。
 
3編目が表題作で唯一のミステリーなのだが、これも期待していたほどではなかったかな。。過去と現在で、毒が入っているのは焼酎か缶詰か、を罪人に選ばせるというお話。なかなか緊迫感もあってドキドキしたんだけど、、オチがあんますっきりしない。
 
4編目の「赤い雨」はSFだけど、1番これが面白かったかな?新参生物チミドロによって支配?された世界でもがく人々のお話。スラム街とドーム内の格差や差別、恋愛模様なんかも盛り込まれてなかなか。中盤以降は裁判モノになったのも好みに合った。
 
以上~。
とはいえ、全体的には苦手なほうの貴志さんでした。おそまつ。