すべてが猫になる

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鵼の碑  (ねこ4.5匹)

京極夏彦著。講談社ノベルス

百鬼夜行シリーズ17年ぶりの新作長編がついに! 殺人の記憶を持つ娘に惑わされる作家。 消えた三つの他殺体を追う刑事。 妖光に翻弄される学僧。 失踪者を追い求める探偵。 死者の声を聞くために訪れた女。 そして見え隠れする公安の影。 発掘された古文書の鑑定に駆り出された古書肆は、 縺れ合いキメラの如き様相を示す「化け物の幽霊」を祓えるか。 シリーズ最新作。(裏表紙引用)
 
百鬼夜行シリーズ新刊、17年ぶりに出たぞこらぁーーー!!(大歓喜
前作「邪魅の雫」から17年も経っているという実感はあまりなく。もう出ないのかもなあ...と思い出しては既刊をさすりさすり。本当に出ました……!!正直手元に届くまで疑っていた。おおぅ、このレンガのような見た目、腱鞘炎を心配したくなる重み……これこれ。すりすり。
 
元ヤフブロ仲間でTwitter(現X)仲間の皆さんも盛り上がっていて、いつ買うどこで買うサイン本はこうだ単行本は凶器だと大騒ぎしておりましたよ。わたくしはサイン本や限定カバーは諦めました。いつも注文するサイトでは到着まで4,5日以上かかる上に発売日の朝になってもカートに入れられなかったため(どういうこと!!と発狂)、翌日到着するはずの楽天ブックスで注文。本当に翌日届き、早速読み始めるも17年も待ったのだからとゆっくりゆっくり大切に読もう、、と心がけるも、序盤から怒涛の「文献」掲載13ページ。心がけなくてもどっちみち全く進まない(笑)。早くレギュラーの誰か1人でも出ないかな。。と罰当たりなことを思いながらうんうん読んでいると、出たー!!(お化けではない)相変わらず自虐鬱野郎の関口君!!しかも榎木津ホテルに泊まっている(笑)。
 
……と、そんな感じで鵼の碑、830ページを堪能。榎木津ホテルのメイドが「人を殺した」と作家に打ち明けたことから端を発し、おなじみ四角顔の木場刑事が20年前の遺体消失事件を捜査し始め、古文書整理中の中禅寺さんのなつかし薀蓄が炸裂し、えのさんが相変わらずハイテンションで場をかき回し、、なんだかんだと中禅寺マジックで大団円という素晴らしい幕引き。なんのこっちゃ分からん感想になってしまったけれどまあ読んで。いつもよりは謎がおとなしめで地味かもしれないけど、いいんです。この本さえ読めれば。続刊「幽谷響の家」予告にコーフンでおわり。