ジェフリー・ディーヴァー著。池田真紀子訳。文春文庫。
故郷に出張したセールスマンが知った亡父の思わぬ真実。心理カウンセラーが戦う、人間を操る超常存在。オタクな「数学刑事」と無頼派刑事の凸凹コンビが追う奇妙な連続心中事件。そして、リンカーン・ライム、死す!?真骨頂の超絶技巧に加えて、不可思議なムードが読者を翻弄する、ドンデン返しの帝王の企みに満ちた6編。(裏表紙引用)
「トラブル・イン・マインド」第2弾。
う~?こっちは普通だったかな。シリーズものがほとんどなかったというのも関係あるかも。まあ全部がⅠのレベルだったらばけもんだよね。
「プロット」
ファンだったベストセラー作家の突然の死が受け入れがたい刑事。詩や文学よりも、エンタメシリーズものが読みたいファン心理の怖さかな。気持ちはわかる^^;
「カウンセラー」
カウンセラーの男は、心身を病んでいる様子を見せる女教師に強引に名刺を渡すが…。
ひえー。中盤にサプライズを持ってきて、あとは不気味にオカルトな方向へ。
「兵器」
「和解」
決して仲良くはなかった父親の死。男は故郷へ戻り、父親の真の正体を知る。。こういうの前にもなかったっけ、というかありがちではある。こちらは悪いほうが蔓延るの世界。
「死亡告示」
リンカーン・ライムもの。ライムがウォッチメーカーに殺されたという設定。これはファンなら真相が見抜けるが、まあ出てくるだけで嬉しいということで。完全に短篇向きの作品。お遊びって感じ。
「永遠」
中編。続けて夫婦の心中事件が起きた街。刑事タルは殺人を疑うが…。中編だけに詰め込んだ内容。数学好きの刑事がいい味出してる。シリーズものにしてもいいかも。
以上。
2冊全体としてはなかなか楽しめた。原書がこの順番で収録されているとは思わないので、編集者が先に面白い作品を固めちゃったのかな?という印象。