すべてが猫になる

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四畳半タイムマシンブルース  (ねこ3.9匹)

森見登美彦著。上田誠原案。角川文庫。

8月12日、クーラーのリモコンが壊れて絶望していた「私」の目の前にタイムマシンが現れた。後輩の明石さんたちと涼しさを取り戻す計画を立て、悪友どもを昨日へ送り出したところでふと気づく。過去を改変したら、この世界は消滅してしまうのでは……!? 辻褄合わせに奔走する彼らは宇宙を救えるのか。そして「私」のひそかな恋の行方は。 小説『四畳半神話大系』と舞台「サマータイムマシン・ブルース」の奇跡のコラボが実現!(裏表紙引用)
 
モリミー文庫新刊。「四畳半神話大系」の内容をまったく覚えていないのだがなんとかなった。もちろん「サマータイムマシン・ブルース」も観ていない(舞台って書いてあるけど映画もあるのね)。
 
モリミーはこの京都学生阿呆シリーズ?が1番面白い気がする。大学生たちののほほんとしたおバカな会話を読んでいるだけでも充分楽しめる。言葉選びもセンスあるし、世界観がしっかりできているので人物がたくさん出てきても混乱しない。だけどタイムマシンを使った「コーラでびしょびしょになって壊れたクーラーのリモコンを奪還するぞ、世界滅亡を阻止するために」計画はちょっと混乱した。。未来からもある人が来るからね。ナニひとつ現状を変えてはいけないという決まりのもと、絶対行ってはいけないメンツがよりによって過去に飛んでしまうのが笑える。。。リモコンが時を経てすごい冒険をしてて、リモコンでありながら、いやリモコンひとつでお話はとても壮大。
ヘンな映画ばっかり撮ってる明石さんがいいなあ~。恋は成就したんだろうか、いやしたんだろうな(そこを語らずに語っているのがイイ)。思わずニヤニヤ。25年後もこのアパートに住んでる先輩って一体。。^^;
 
お金はないしモテないんだろうけど、みんな凄く楽しそうだよね。若さってすごい。こういう昭和的〇〇荘みたいなのちょっと憧れるなあ。実際、現代の京都でエアコン壊れたら死ぬだろうけど。。