すべてが猫になる

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赤目姫の潮解  (ねこ3.5匹)

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森博嗣著。講談社文庫。

霧の早朝、私と鮭川は声を持たない聡明な赤目姫と三人でボートに乗っていた。目指す屋敷で、チベットで、ナイアガラで。私たちの意識は混線し、視点は時空を行き来し、やがて自分が誰なのかもわからなくなっていく―。これは幻想小説かSFか?百年シリーズ最終作にして、森ファン熱狂の最高傑作!(裏表紙引用)
 
百年シリーズ第3弾。
順番に再読祭りをしていたら、本作だけ全く読んでいないことに気づいて1、2弾再読後慌てて読んでみたが…。
 
サッパリわからん。。。。
感想を見て廻って見たら、ほぼ全員「わけわからん」という感じだったのでホっとしつつ。だって百年シリーズと言いながら、ミチルもロイディも全く出て来ないわけですよ。。舞台も、1、2弾の西洋風から一気に日本!って感じだし。そもそも赤目姫って誰。緑目王子とか出て来たし。そういうわけで読み進めるも、最初の語り手と相棒っぽかった2人も途中から別人?みたいになったり誰が誰の思考だか誰の脳が誰の身体にいるのか全く理解不能になってしまい、これはもうSFとかそういう次元ではないわけですよ。WシリーズやWWシリーズに直接繋がりそうな設定なので、ウォーカロンを人と定めるか、人に身体は必要かと言ったような森ワールドの定番のテーマをそのまま踏襲している感じ。おかげで世界観だけには置いていかれずに読めたような。でもやっぱりふわふわとどこかを漂っているような、不思議な読書体験でありました。うん、分からないし完結しても分かる日が来る気がしないが、嫌いではないよ。