パリで爆破事件が発生した。直後、警察に出頭した青年は、爆弾はあと6つ仕掛けられていると告げ、金を要求する。カミーユ・ヴェルーヴェン警部は、青年の真の狙いは他にあるとにらむが…。『その女アレックス』のカミーユ警部が一度だけの帰還を果たす。残酷にして意外、壮絶にして美しき終幕まで一気読み必至。(裏表紙引用)
カミーユシリーズがこの中編をもって遂に終了。…たぶん。本作は200ページ強の中編で、時系列では「その女アレックス」の次にあたるらしい。なのでカミーユさん、アンヌと付き合ってます(全くうまくいっていないが…)。
パリ十八区で起きた爆破事件の犯人・ジョン(またはジャン)が出頭した。自分が犯人だという証明のために領収書を持参するなど、不可解な行動が目立つ。ジョンの要求は、自分と母親の釈放だった。ジョンの母親ロージーはかつてジョンの恋人を撥ねて殺した罪を犯していたが、そうなるとジョンの要求が不可解だ。カミーユはジョンの真意を探り始める。