すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

幹事のアッコちゃん  (ねこ3.8匹)

f:id:yukiaya1031jp:20191015131608j:plain

 柚木麻子著。双葉文庫

妙に冷めている若手男性社員に忘年会幹事の極意を教え、敵意むき出しの取材記者には前向きに仕事に取り組む姿を見せ、“永遠の部下”澤田三智子に習い事を通じて時間のうまい使い方を知らせ…周りに生きるヒントを与え続けるアッコさん。そんな彼女にも一大転機が訪れる。読めば明日を頑張る元気が湧く大人気シリーズ第三弾!(裏表紙引用)
 
アッコちゃんシリーズ第3弾~。相変わらずのアッコさん。時にカッコ良く時に周りを振り回しながらその存在感を見せつけてくれる。あっという間に読み終わったけど、結構展開がくるくる変わったかも。
 
「幹事のアッコちゃん」
個人主義で会社の飲み会が大嫌い、だけど仕事がうまくいかなくてプライドだけは高い新人の涼平。ひょんなことからアッコさんの五日間忘年会に付き合うことになって…。忘年会は無難にクチコミのいいところで、が間違いだとは思わないが、幹事の個性や好みが前面に出たこういう忘年会なら参加しても楽しいかも。アッコさんの忘年会はポテサラ食べ比べとか盛り上げなくてもいい人たちだけの集まりとか色々あっていいね。私も社内の飲み会とか好きなほうではないけど、プライベートプライベート言いながらどうせ家でスマホ見てるだけなら未知の体験して損はないと思うなあ。普段聴かないような音楽聴いたり、普段行かないようなお店に行ってみたり。意外と「苦手だ」っていうのは思い込みだったりするよ。
 
「アンチ・アッコちゃん」
アッコさんにかつて憧れていた同世代の記者・温子は、縁あってアッコさんにインタビューする機会を得たが…。うーん。この温子って凄い嫌いなタイプだったけど、自分が40代で独身だったら…気持ち分からなくもないかもしれない。ビジネスに成功していて、美人で、人に好かれている同世代が目の前にいたら…嫉妬するなって言うほうが難しいよね。自分に人望がなかったり、仕事でうまくいってなかったらなおさら。こいつの欠点をみつけようみつけようとするのかもしれない。今回初めて熱を出して弱っているアッコさんが見れたけど、心になんの迷いも闇もなくて嫌いな人なんていなくて…なんて人間いないと思う。温子は吹っ切れて良かったけど、ただまあ、あの会社にいていいんだろうかな。。出来ればアッコさんの仲間になって欲しかった。
 
「ケイコのアッコちゃん」
アッコさん習い事しすぎ。。。ストリートけん玉…絵画…お料理…。忙しくて時間がないという三智子だけど、もっと忙しいはずのアッコさんが毎日習い事行ってるんだもんねえ。時間はつくるもの、って私もそう思う。「時間がなくて」って言われて「君のそのスマホ見てる時間(調べ物とかじゃなく、どう見ても自分のSNSやニュースをぐるぐるパトロールしてるだけ)で1日2時間は空くんじゃないのか」的なこと言ったことある。。三智子はかなり成長したねえ。最初、部下から見てもちょっと頼りなかったのかな?
 
「祭りとアッコちゃん」
三智子の会社がアッコさんの会社を買収するなんて…。ということでビックリハラハラなんだけど、アッコさんが冷静だから結構この結末は落ち着いて読めた。アメリカアッコさんにはビックリしたけど。。どこまで広げるんだ。。まあ、三智子は信用できるしこの決断はきっと2人にとっても良かったんだろうな。というか、良くなってくれないと困る。
 
以上。もしかしてこれで終わり?アッコさんの行動力ならいくらでも続けられそうだけど。三智子ももう大丈夫だろうしなあ。アッコさんの旦那さんになる人が現れるぐらいまでは見守りだいけども。。