すべてが猫になる

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館という名の楽園で (ねこ2.6匹)

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祥伝社文庫

書き下ろし中篇です。


冬木統一郎が長年の夢であったという「三星館」、いわゆる本格ミステリーの
舞台を模倣したという西洋の館を建設した。
四人の学友を招待し、彼はいきなりある提案をする。それは、「殺人トリック・ゲーム」。
くじびきによって、それぞれ「犯人、被害者、探偵」が振り当てられるという
推理ゲーム。シナリオに沿って架空の事件が起きるがーー。


これはすいません、正直なんの感想もないんです。。
内容に中身がなかった気がします。単にページ数の少なさで物足りなかった、という
だけではありません。

個人的嗜好問題が入った意見だと事前に告白しておきますが。。
自分は、古今東西ミステリ全般を愛していると自負しております。が。

トリックを考え、理論的にああでもないこうでもないと推理をしながら
読み進めるタイプの読者ではないのです。よほど震えるような素晴らしいトリックが
あれば別ですが、基本的にストーリー、文章の妙、登場人物の人間性に重点をおいて
楽しむ人間なので、こういう完全パズル形式の小説は苦手なのです。

逆に、そういう謎解きに重きをおくタイプの方なら楽しめるのではないでしょうか。
トリックそのものは決して世に出て恥ずかしいようなレベルのものではありませんので。
(なんかえらそうですいません)


だから、この付録的な結末にもしらけてしまいました。
急に物語に深みを出されても戸惑うというか。

単に、悲劇的な結末を嫌う傾向があるだけかもしれないですけどね、私。