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ST 警視庁科学特捜班 黒の調査ファイル  (ねこ3.7匹)

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今野敏著。講談社文庫。

 

携帯のワンクリック詐欺に遭った役者志望の男が、チャイニーズマフィアの名を騙り、悪徳業者に逆襲を謀る。そのマフィアのボスは、歌舞伎町の覇権を巡り別組織と暗闘を繰り広げていた。そして歌舞伎町での連続放火事件に出動したST―絡まる謎に“沈黙の男”黒崎が動く!最強チーム警察小説「色」シリーズ最終編、新カバー版。(裏表紙引用)

 

 

ううう、大好きな「色」シリーズが完結してしまった。もう一周しようよぅ。。「百合根(白)の調査ファイル」とかどうー?

 

というわけで今回の主役はもちろん黒崎さん。黒崎役といえば窪田正孝君なのだけど、配役が決まった時1番「ええええええ?」と思ったのが黒崎さんだった。(皆そうだと思う)だって原作の黒崎さんって、「巨漢」だものね。でも窪田くんの黒崎さんのほうが良かったという(個人的に)。それにしても、必要な事(それすらも近くにいる人に耳打ち)以外全く喋らない人が主役って面白いな。

 

今回の事件は、ワンクリック詐欺に引っかかった売れない役者が仲間を募り犯人に一泡吹かせるというものと、STが扱う歌舞伎町連続火災事件が絡み合う。ワンクリック詐欺チームに黒崎さんが混じっているというのが読者の面白みだと思われる。黒崎さんが詐欺の片棒担ぐはずないものね。それにしても、成人男性でワンクリック詐欺に引っかかる人間が居るとはビックリ。。。絶対に暴力団絡みなのに、復讐しようとか考えるところがもう幼稚すぎて笑ってしまう。しかも、そういう人間たちが弁護士とか中国マフィアに扮するって何のギャグなの。いや、役者とは言ってもこの人らじゃムリがあるでしょ。

 

まあそれはそれとして、火災事件のほうが翠さんが大活躍。いつも翠さんと黒崎さんはコンビみたいな扱いだけど、お互い別のところで本領を発揮していくところがまたいいね。火災の原因については専門的すぎて全くわからぬ。。。

 

ということで今回のハイライトは菊川警部補の「STは五人そろってナンボじゃねえか」ですな。