すべてが猫になる

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火事と密室と、雨男のものがたり (ねこ3匹)

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講談社ノベルス


松浦純菜シリーズ」第2弾です。


純菜のパートナー、「奇跡の男」八木剛士(おたく)の周りで、
女子高生首吊り事件、無差別放火事件が頻発する。
純菜と共に事件を調べ始めた剛士らは、ある一人のひきこもり男に辿り着いたがーー。


…………。どうしてくれよう…………。
いじめられっ子だった剛士のぼやきとオタク話。
同じような境遇のひきこもり男のうらみ話。
終始一貫、内容がそれ。
文章は綺麗になって良いが、この全面から漂ってくるネガティブ思考。
なんか悪いもんいただいてしまった気がしますが。。。
間違っちゃいない、多分。しかし、わざわざ小説の中で言わなくてもいいんじゃないかと
いうようなタブー発言の応酬。
せめて、声に出せよ剛士。心の中で吠えるだけじゃ愚痴の域を出ませんから。

純菜シリーズというからには彼女が主人公かと思いきや、もしかして剛士がそうなのですか。
なんだか、純菜ちゃんの人物像がいまだにはっきりしないので、
もし彼女が今後安藤直樹ばりに壊れちゃってもびっくりしそうにないですね、私。


テーマがちゃんとあるんだな、というラストは一応合格点かな。
とはいえ、自分はひきこもっちゃいませんのであまり届きませんでしたが。
直接的な、ニートと呼ばれるひきこもり達への讃歌ととるならね。
それとも、普遍的なメッセージがあるのかな。


え、首吊りと放火事件はどうなんだって?
うーーーん…………。ちょっと、麻耶ワールド入ってる?