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ソラチルサクハナ  (ねこ4匹)

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高里椎奈著。講談社文庫。

 

桜の樹の下で盗んだのは、一枚の呪いのお札だった。それ以来、掏摸を働いた桐の周囲で、気味の悪い出来事が頻発。悩んだ桐は、妖怪雑事相談所「深山木薬店改」を訪ねるのだが…。果たして、師匠も兄貴もいなくなってしまった“薬店”で、ひとり頑張るリベザルは真相に辿り着けるのか?新シリーズ開幕。(裏表紙引用)

 

 

怪奇譚シリーズ始動、その第一弾ということで。

 

リベザル主人公か~(いや、めちゃ好きなんだけどね)、秋もザキもいないのはちょっとな~と思ってずっと積んでいたのだが…いやいや、読んで良かった、泣いちゃったよ。

 

リベザル店主初仕事は、お菓子のヒット商品の擬似品を製造している会社の社員・桐からの依頼。この桐、いい年して会社の仲間とスリをやっていて、ある日謎の女性から掏った財布に入っていた札を手に入れてからというもの、周りで怪奇現象が起こるらしい。まあ、捨てたはずの財布が家のドアポストに毎回戻る(しかも指が見える)とか確かに怖い。しかし脅しだけならともかく、やがてスリ仲間が墜落死、同僚が神社で襲撃されるわ撲殺されるわ失踪するわと大事件に。

 

おっと、第一弾だからかちゃんとミステリになってるじゃん(別にそこ求めてないけど)。警察サイドもまたキャラ立ってるしな~(再登場?)。來多川警視正の暴走に「面舵いっぱいです!」はかなり笑える。。だんだんそのツッコミを待つようになる自分。。悠キ(漢字が出てこないめんどい)友紀のキャラはなんだかあの人ソックリだが。。

 

リベザルはやはり色々未熟だけど頑張ったと思う。探偵としては、推理ができればいいというわけではないからねえ。リベザルのためにキレてくれた桐にも感動だし。そしてそして、まさかのピザ屋登場(笑)。リベザル~~良かったねえ~~~~(読者的にも良かった)。最後に出てきたのはあのキャラよね?なんかサラっと重い過去語ってるし。次作で出てくることを願う。


というわけでテンション上がる傑作ではあったけれど、比喩表現が気になった。サードコーチャーが進塁を急かすみたいに、とか桂馬の位置に、とかアセイミナイフのような、とか。。自分の無知を棚に上げるけど、、私にはその例えわからんよ^^;

 

今年全部読んじゃお。