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豆腐小僧双六道中ふりだし  (ねこ3.8匹)

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京極夏彦著。角川文庫。

 

江戸郊外のとある廃屋に、いつのまにやら棲みついていた1匹の妖怪、豆腐小僧。豆腐を載せた盆を持ち、ただ立ちつくすだけの妖怪である自分は、豆腐を落としたとき、ただの小僧になるのか、はたまた消えてしまうのか―。思い悩んだ小僧は、自らの存在理由を求めて旅に出る!軽快な講談調で、小僧が出会う鳴屋や死に神、鬼火との会話の中から現れてくる妖怪論。妖怪とは、いったい何なのか?妖怪入門としても必読の痛快作。 (裏表紙引用)

 


毎月1冊京極夏彦年間、今月はこれ。うん、面白いんじゃない?でかい笠をかぶり、紅葉豆腐を盆に乗せて立っているだけの、何の存在意義もない妖怪・豆腐小僧ってのが可愛すぎる。。。おつむのほうも少し弱くて、毎日色んな先輩妖怪に妖怪のなんたるかを教わるってか旅に出るっていうか出るまでっていうか。不可解な現象に対する説明として創造された鳴屋とか人間の生死のけじめをつけるために現れさせられる死に神とか天然現象の怪火(けちび)とか、よくわからんが概念としての妖怪ってやつには色々あるみたい。そのへん豆腐小僧は読み本やら黄表紙やらの絵本に描かれている存在なわけで、今でいう「ビジュアル系」らしい(笑)。

 

内容らしい内容はほとんどないので、まあ豆腐小僧の擬音やらなんやらに萌えたり、袖引き小僧と友だちになって喜ぶ様に萌えたりしながら読めばいいんじゃないでしょうかー。欠点はと言えば、とにかく長いな(笑)。短くなったからって評価を変える気はないけど。

 

それにしてもこれ、アニメ映画化されてたのね^^;本書と続編で読書メーターの読者数に凄い差があったのはそういう訳か。皆、続編読んであげなよ。。。