すべてが猫になる

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貧者の晩餐会/Beggars Banquet  (ねこ3.5匹)

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イアン・ランキン著。ハヤカワ文庫。

おまえの企みは、わかっているんだぞ…女性パーソナリティと聴取者が直接語りあう人気ラジオ番組にかかってきた、激怒した男の脅迫めいた電話。犯人の声だけを手がかりに、文字通り姿の見えない相手をリーバス警部が追う「聴取者参加番組」をはじめ、英国推理作家協会賞の最優秀短篇賞に輝いた二篇の傑作「深い穴」「動いているハーバート」など19篇を収録。現代イギリス・ミステリの旗手がお届けする文句なしの傑作集。(裏表紙引用)


「現代短篇の名手たち」シリーズの第2弾~。初めて読む作家さん。解説によれば、「現代イギリス・ミステリで最重要の作家」「今、第一級の作品を送り出しつづけているのは、レジナルド・ヒルイアン・ランキンしかいない」。。。

へえ・・・(--)。。

うーん。ゆきあやの個人的な印象かもしれないけれど、19作も収録されていながらどれを取っても「普通」だったような。。。だいたい2,3作は「これスキー!」って作品があるものなのだが。かと言って、駄作や「うわ、これ合わネー」というような作品もなかったのだ。作風がオーソドックスなミステリだから仕方ないのだけど、ちょっと怖いのとか奇想的なものがちょこちょこ入っていれば良かったなあ。変化がないので飽きちゃう。で、「リーバス警部」というのが持ちキャラなのか、割合多めに入っていた。賢い警部なので犯人を出し抜くタイプのものが多く、まあまあどれもそれなりに良い出来。
でも、トキメキがないんだよねえ。。

敢えてお気に入りを挙げるとすれば、
「誰かがエディーに会いにきた」(1度読んで意味がわからなかったので2度読み)
「深い穴」
「唯一ほんもののコメディアン」
「不快なビデオ」
「広い視点」
「吊るされた男」
あたり。いや、わざとリーバスものを避けたわけではないが。うーん、でもお気に入りってほどお気に入りでもないんだが、どれも^^;1000円もしたのになあ、とほほ(結局それ)。

あと、ポケミス版に収録されているらしい「新しい快楽」「大蛇の背中」がこちらでは割愛されているそうです。。

(492P/読書所要時間4:00)