すべてが猫になる

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都会(まち)のトム&ソーヤ 1  (ねこ3.8匹)

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はやみねかおる著。講談社YA!ENTERTAINMENT。

クラスメイトの創也の秘密を、偶然知ったぼく、内人。その日から、塾通いに追われる退屈な生活が、がらりとかわった。創也といると、冒険がむこうからやってくるんだ。―中学生コンビが活躍する、はやみねかおるの新シリーズ。 (あらすじ引用)


いつ行っても貸し出し中だったトム&ソーヤシリーズの第1巻を遂に発見!物音一つしない静かなS図書館にゆきあやの「ふんがー!!」という奇声が響き渡ったのは言うまでもない。。。

はやみねさんの未読作品の中でも特に気になっていたシリーズですが、いやはや、1番ぐらい気に入ったかもしれません。一見平凡だけど知恵を尽くして困難から切り抜ける内藤内人と、頭脳明晰で冷静沈着だけどどこか抜けてる竜王創也のコンビの魅力に頭っからやられてしまいました。
創也の秘密基地?であるビルの”罠”(トラップ)と、それを今持っている道具だけを使って看破する内人。秘密のゲームとクリエイターの謎。下水道での生と死と隣り合わせの冒険。内人の叶わぬ恋(笑)。そしてTV局へ乗り込んだ二人に降り掛かった危機・・!!内容は盛りだくさんで、たくさんの夢とメッセージが詰まった楽しい楽しい物語でした。

特に、創也が世の中に捨ててあるものを全て洗ったり直したりして利用しているのが良かったですね。
Caps lockキーと「カナ」キーが外れていても直さず、アダプタに重しを乗せて使っているゆきあやの事をはやみねさんは褒めて下さるでしょうか(笑)。あと、内人のくつひもに木の皮の知恵とか目から鱗でしたね。時折挿入されるはやみねさんらしいギャグ「匣の中の溌剌」とか「ジャムへの荷物」とか、ゲームのネーミングがいちいちミステリファンのツボをついて面白いです(笑)。

第1巻ということで、クリエイターの謎はまだ未解決のままですが、第2巻での「ゲームの館」らしき
ものの正体が楽しみです^^

                             (344P/読書所要時間2:30)