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疑心 隠蔽捜査3  (ねこ3.6匹)

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今野敏著。新潮社。

キャリアながら息子の不祥事で大森署署長に左遷された竜崎伸也。異例の任命で、米大統領訪日の方面警備本部長になった彼のもとに飛び込んできたのは、大統領専用機の到着する羽田空港でのテロ情報だ?。 あの『果断』に続くシリーズ第三作!(あらすじ引用)


みんなの大好きな竜崎シリーズ第三弾は読者を混乱させる賛否両論の問題作、ということで。
ゆきあやの予約ミスによりすっかり遅れをとってしまいました^^;内容は皆さんの記事で把握しておりましたが、いざ自分の目で読むといやはやいやはや、大変動揺してしまいますね~~^^;;;;
しかしこれで、このシリーズが立派な”キャラもの”だという事が立証されたような(笑)。

さて、物語は米大統領が訪日するため、首都圏の警察官の一人として大きな任務を抱える竜崎の姿から始まります。まずは10代のアイドル一日署長というイベントが展開し、それでも浮かれず警備を強化するという竜崎らしい仕事ぶりをお披露目。実は、この時点で竜崎の○のお相手はこのアイドル!?と本気で思ってしまいました^^;;
米大統領の警備について、竜崎が方面警備本部の本部長に任命され動揺する署内。テロの脅迫状が突きつけられ、アメリカのシークレットサービスが参加するという凄い展開に。

・・・と、実はこのシリーズのそんなところはどうでもよくて(笑)、竜崎の○ですよ。。。
秘書官ねえ。。。若いねえ。。。。その彼女(畠山さん)は確かに頭が良くて機転が利いて美人で素晴らしいお嬢さんなのですが。。なんか、こう、同性でもキュンと来るような、そんなエピソードや人柄が浮かび上がっていなかったし、完全に竜崎さんは雰囲気で好きになってますよね^^;「なんだこの気持ちは……」とか言っちゃって^^;まあ、○なんてそんなもんでしょうが、勘違いしちゃいけないよ、おじさん。。

なんか折角漫画のヒーローみたいな地位を確立しかけていたのに、急に人間的になっちゃって(しかも○かい!!年甲斐もなくこんな若い女性に!!他に人間らしさを出す方法あったんじゃないのか^^;)。がっかりですわ。しかも、○○の本読んだだけで立ち直ってるし!!!おかしいおかしい!!たしか『果断』でも映画を観て息子やアニメへの理解を示した竜崎ですが(笑)、あっちはなんだか説得力とドラマがあったんだよなあ。。

ま、まあ、しかし、竜崎の○の部分以外はなかなか良かったのではないかと。
密かに自分は戸高刑事とか野間崎とかが好きなんですが、特に戸高の活躍が見ものでした。反抗ばっかりしてるけど、素直じゃないだけで実はいい奴ですよねえ。竜崎も結構気に入ってそうだし。シークレットサービスのハックマンは一人で封鎖封鎖と騒いでるだけのキャラかと思ったけどなかなか良かった。ファーストネームぐらい呼んでやればいいのに、と思ったのだけど頑固というか^^;まあ、作中で「ヘイ、伸也」とか出て来ても「誰?」ってなりそうですが(笑)

でも正直、この作品でちょっと竜崎への愛情が薄れました^^;さすがに○は今回だけのネタだとは思うけど。。前回のPTA事件?みたいな”竜崎節”もなかったし、これじゃ燃えないわあ。。。

                             (330P/読書所要時間2:30)