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バイバイ スクール -学校の七不思議事件-  (ねこ3.8匹)

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はやみねかおる著。講談社青い鳥文庫

わたしは、宮沢和子。みんな、わたしのことをワコってよぶの。小学6年生で、全校生徒がたったの6人の大奥村小学校に通っています。先生もいちばん若くて美人の風街先生をはじめ、みんなで6人。たぬきのようなポンポコリン校長を合わせて、13人です。このような自然にもめぐまれ、大家族のような学校が廃校になるんだけど、その前にひと騒動が。小学上級から。 (あらすじ引用)


はやみねさんの学園もの。
一学期で廃校になってしまう大奥村小学校の生徒たち6人と、先生達の織り成す楽しくてちょっぴりほろ苦い物語。これも大変良かったです。子供向けなのは承知してますが、今等身大でホロリとくる、ワクワクする、そんな気持ちでいっぱいになる作品です。

生徒の6人は学年もバラバラ、性格もバラバラ。背の高い年長者のワコ(ちょっと強気)、頭が良くて冷静な桃子(五年生)、ボスキャラのヨースケ(六年生)、芸人キャラのバリオ(六年生)、転校生で変わり者のコウ(六年生)、ヨースケの妹由佳ちゃん(一年生)。あとはポンポコリンというあだ名(哀れ^^;)の校長先生や、美人の担任風街先生などなど、個性的な先生達も活躍します。

卒業ではないのに、生徒たちと別れなければならない先生達の淋しさが伝わって来ますね。最後の思い出に、と七不思議のお話をしてくれるポンポコリンや肝試し大会。先生達がお化けの扮装をしたり、本気で参加してくれているのがまた素敵です。七不思議も結構怖いんですよ~~。イラストもなかなか良くて、特に七不思議に出て来る「かみなりさんのへそのゴマ」の絵がかなりかわいいでやんす^^
メインの七不思議の謎もなかなか良いのですが(さすがにコレは見抜けたけど^^;)、コウ君の能力を見せつけた「ゆうれいバス」のエピソード、これがかなり感動もの。ぜひ読んでみて下さい。

こういう過疎地の学校って、一度は憧れましたね。皆仲良しで校舎にも行事にも愛着があって、自然があって人情もあって。あまり学校が好きなタイプではなかったけど、母校が懐かしいです。