すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

ブラッド  (ねこ2.5匹)

イメージ 1

倉阪鬼一郎著。集英社文庫


巨大アミューズメント施設を取り巻く地域で、連続する通り魔殺人。平凡な人間が、子供がも大人も
動物も、ありとあらゆるものを殺し抜く殺人鬼に突如変貌していく。無関係なはずの犯人たちの頭に
鳴り響き続ける不気味な童謡ーーー。現代に悪魔が甦ったごとき鬼畜の所業、この禍々しき悪夢を
祓うのは誰か!戦慄のノンストップ・ホラー。(裏表紙引用)



先週までのゆきあやマニア達のあの空気の中でこの書庫を更新する気にはなれなかった^^;
と、いうわけでそろそろいいかな。

倉阪さんの本を読むのはこれで5冊目かな。特別ファンではないけれど、読みやすいので
ついつい買ってしまう。(そして積んでしまう)個人的には当たり外れが一番大きい作家。
当たれば4匹越えレベルだが外れれば0~1匹台。そんな作家さんだけど、本書は珍しく
「キレる程悪くはない」出来のものだった。


とにかく初っ端から人が死にまくる。目を刺され首を切られ車にはねられビルから飛び降り
もう冒頭からいきなりの死体の大祭典。ははははは^^;;;;
しかし、読んでいて気分が悪いとか「ここまでやるか。。。」という程のパワーは感じられず、
割と平凡なよくあるストーリー。もうちょっと好き放題やってくれてもいいんじゃないの、
という纏め方とネタだった。いっそくだらねえ!ぐらいのさ。
でも倉阪さんがぶっ飛ぶと、ラストは下品な方向へ行ったり宇宙まで行ったりするからなあ。。
やりすぎ、が成功する境界線が見えてない、底辺か天井しか知らない非凡さがあるのかも。
本書ぐらいのレベルが「真ん中」じゃちょっとねえ。ハズレ作の数が、普通の作家さんより
多いのが困るところ。