すべてが猫になる

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コンピュータの熱い罠  (ねこ3.2匹)

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岡嶋二人著。講談社文庫。


相性診断によって男女を引き合わせるコンピュータ結婚相談所。オペレータの夏村絵里子は、恋人の
名前を登録者リストに見つけて愕然とする。「何かがおかしい」彼のデータを見直し、不審を抱いた
絵里子を、正体不明の悪意が捕らえる。相次いで身辺で起きる殺人事件は、増殖する恐怖の始まりで
しかなかった!(裏表紙引用)



ふー。岡嶋さんの積読本も結構あるのよねえ。。(←嫌なんかぃ)
薄くて面白そうなやつから片付けませう。ということで、本書。一気読みはしてませんが、
トータルで2時間くらいで読めちゃえたのではないかと。そう思うと結構面白かったんだろうな、と
他人事のようにつぶやいてみる。

やはり少し時代の古さ(フロッピィとか音響カプラー?とか)は感じますが、コンピュータで
相性診断とか個人情報守備義務とか時代の先を読んでいるのはさすがですね。……って、毎回
岡嶋さんと井上さんの本で同じ事言ってるな^^;でも、先を読む内容が作品それぞれ違うので
毎回凄いなと思っちゃうのは当然かもね、と。
しかし、相性診断とか占いとか自分は全く信頼していないのでこういうので結婚相手やお見合いの
相手が決まっちゃうのかあ、と鬱々とした気分に。だいたい一時流行った「脳内メーカー」も
全然当たってなかったのよさ。(欲欲欲食食食金金金みたいな。ちくしょ~^^;;)

さらに、主人公の絵里子の恋愛に対する価値観が全く理解出来なかったのが痛い。
謎を解明するために行動するのは良いし、それが真相解明の糸口になるのであれば
物語としては必然的な行為なのですが。しかしどこがいいんだあんな男。ぶつぶつぶつ。。。
しかしミステリーとしては意外性は乏しかったものの「こんな手が上手くいくわけない」
という気持ちよりは大胆だなあ、という面白さの方が勝ちました。