すべてが猫になる

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タカイ×タカイ  (ねこ3.5匹)

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森博嗣著。講談社ノベルス


「あんな高いところに、どうやって死体を上げたのでしょう?」有名マジシャン・牧村亜佐美の自宅
敷地内で発見された他殺死体は、奇妙なことに、地上約15メートルのポールの上に掲げられていた。
被害者は、前夜ファンと牧村の会食中に消えたマネージャーだった。事件関係者の調査依頼を受けた
<探偵>鷹知祐一朗は、複雑に絡み合う人間関係の糸を解きほぐし、犯人の意図と事件の意外な
真相に迫る。(裏表紙引用)



Xシリーズ第3弾です。「ますます好調」の文字がまぶしい。


なんだか、またしてもだんだんミステリとしての緊張感が薄れて来たような。。
トリックはたしかにトリックであったのだけど、探偵の「真相解明会」という場がないので
いやにサラッと解決。設定が奇抜なら真相はその上を行かないと。。

それにしても、Gシリーズのくらげよりマシとは言えキャラクターの顔がはっきりしませんね。
S&MとVはそれぞれの顔かたちやファッション、そのオーラなどが読んでいて頭にイメージ
出来てたんですけど、このシリーズのキャラはなんだかロボットみたい。描き分けが出来ていないと
言う訳ではなく、むしろ個性はそこにあるんですがどういう事かね。

とりあえず、萌絵の成長ぶりが寂しい一冊でした。あの我が儘で非常識でプライドの高い
萌絵がいけ好かなかったはずなのに、ものわかりのいい大人の女性になった途端
輝きがなくなってしまった、そんな気がします。

「私は西之園です。それ意外に私の立場はありません。」
萌絵ちゃん。。。(T_T)