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スラッシャー 廃園の殺人  (ねこ3.5匹)

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三津田信三著。講談社ノベルス


ホラー作家が怪異的理想をこめて造り上げた廃墟庭園。「魔庭」にこもっていた作家は姿を消し、
肝試しに忍び込んだ大学生達は遺体で発見された。その廃園を格好の舞台に選んだビデオ映画
スタッフに、忍び寄る黒い影…。惨劇の恐怖をこえて至る、衝撃的な結末。(裏表紙引用)



結論。
スプラッターとかのグロものがお好きな方ならコレ、いいんじゃないですか……?

拷問道具で殺されたり正体不明の怪人?に追いつめられたりとグロ度は高いのですが、
その点に関して言えば個人的には綾辻さんの『殺人鬼』シリーズとか、平山夢明作品に比べれば
それほどには感じない。自分が耐性が出来てるだけで普通に考えたら十分グロいんでしょうけども。
それよりも、三津田さんならば追いつめられる恐怖心とか得体の知れないものの不気味さを上手に
描ける作家さんだと思っているので、そちらが物足りなかったなあ。
それが時折挿入されるホラー映画蘊蓄のせいじゃないかとは思ったのね。昔の作品ほどではないと
思うけれど、どうしても限度を考えないと雰囲気を損ねるものでしょう。


でも、悪くない。最後もびっくりしなかったけど、嫌いじゃない。
なぜなら、前作から突然この作家さんの文章は読みやすくなったからさ。。