すべてが猫になる

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いつか、ふたりは二匹 (ねこ3.6匹)

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西澤保彦著。講談社ミステリーランド


小学六年生に進級したばかりの智己は、大学生の久美子さんと現在暮らしている。最近近所では
誘拐未遂事件が起きていて周りが騒がしい。猫に憑依?できる智己は、テレパシーの出来る
犬とピーターと共に事件の謎を探って行くのだが。。。



最近読むミステリーランドはどれも微妙だなあ。最初にいいのばっか読みすぎちゃったな。
これだって、入り込んでからは結構楽しかったんですけど。
猫と犬のコンビだなんて可愛いし、テレパシーっていうのが西澤さんらしいし。
智己が模範的にいい子すぎるのが気になるけど、別にいい子でいいじゃん?^^;
毎回のように同じ事思いたくないんですけど、思うんだからしょうがない。
子供向けとしてちょっとこれは内容がハードだと思う。二階堂さんや綾辻さんのように
全くの空想世界なら経験上アリかなと思う自分は、どうもこういう現実に即した物って
抵抗を感じてしまう。完全に反対の意見の人もいるだろうけれど、実際に読むのは子供でしょ。
(まあこのシリーズの読者は半分以上大人のミステリファンかもしれないが^^;)


でもなんとか自分としては楽しく読めてはいる。だから嫌いでもないけれど。
モンブラン嬢」とか「ミスター・ポケット」とかネーミングが笑えるし^^;
ただ、この結末の唐突さにのけぞってしまった。これ、あと50ページ足して欲しいんですが^^;
意味がわからないわけじゃないし、良い結末だとは思うけれど、
じっくり浸ってみたり、気に入ったシーンを読み返してみたり、という
いつもの行動が出来なかった。
いや、悪いんじゃないですよ。でないと「あと50ページ」とか思いもせず
「やれやれ」で終わりですから。