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カーの復讐 (ねこ3.5匹)

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二階堂黎人著。講談社ミステリーランド

ルパンが古代エジプトの秘宝『ホルスの眼』を盗むために潜りこんだ発掘者ボーバン博士の居城で、
奇妙な連続殺人事件が発生。ボーバン家への生霊「カー」の復讐を口にする謎のエジプト人…。
この前代未聞の難事件の犯人は誰か?


おーーーーーーーっっ。。。。
ふ、普通だ(笑)。面白くもつまらなくも。。

そしてひとこと。
ディクスン・カーのカーじゃないのかよ~~~~~~~~~~~~~~~~。
期待しちゃったじゃないか~~~~~~~~~~~。


「偽翻訳物」?ちょっと面白いです。子供向けならば、
いっそ「嘘です」と明かさずにいてもイタズラぽくて良かったんじゃないかとも思う。
本当に原書がフランスにあるんだと、そういう夢を持たせてもいいなあ、なんて。
トリックは面白いし、子供も喜びそうな派手さとユーモアがあって○。犯人はかなり前から
わかっちゃうけど、恐怖を煽るドラマティックな動機が元々に忠実で○。
子供に「これ、ルパンだよー」と読ませてどう感じてくれるかな?本物のルパンとして
気に入ってくれたら面白いなあ、と思えたり。子供にとって、ドキドキしたもの、
信じたものが「本物」なんだから、本書にそのパワ-があればいいな。

自分としての感想は、まあカーじゃなくてもいいとしても(ルパンとカーの対決、とか
面白そうじゃないですか?)ルパンがルパンに見えなかったのはちょっとがっかり。
これじゃ怪盗というより。。。ロマンスもなかったしなー。。
まあとにかく、ルパンというより乱歩だね、と感じた自分としては子供の頃の自分が
気に入りそうだな、ってくらい。