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SPEEDBOY! (ねこ3.9匹)

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舞城王太郎著。講談社BOX

講談社BOXとはなんじゃらほい。それは11月より刊行された新しい本のカタチ。予告で値段を見て
えらい高いなあ、でも単行本にしては安いなあ、と微妙に給料後の私のハートをくすぐる
シリーズであった。同時刊行で堂々と名をお連ね遊ばされしはミステリ裏大王・清涼院流水
エンタメの最高峰西尾維新、懐かしの安達哲(え!?マンガ!?ていうかなんだこれ^^;)。
別に舞城さん以外は手に取りもしなかったが西尾さんは評判がいいので(既に)来月上下で買う。
なにはともあれ、この講談社シリーズは毎月刊行される模様。ちょっとお楽しみが増えたv。
でも何年も買い替えられることのない(余計なお世話^^;)財布の中身は心配だ。


ところで、舞城さんである。最近我がブログ仲間界では本書発売に伴いあちこちで舞城フリークが
集結している模様。すっかりbeckさんやabeさんにお株を奪われたが、私だって舞城さん
大好きなんだもんねー。ただ、初期の熱が少し冷め、ここんとこ落ち着いてただけだもんね。
と、いうことで本書で見事返り咲き!お帰り舞城さん!!
「山ん中の獅見朋成雄」は心の端っこにもひっかからなかったから躊躇していたけれど、
はっきり言って前作はなんの関係もないと言っていい。シリーズと言っていいか疑わしいくらい。
わーい続編♪と期待していた方にはショックが大きいだろうが、舞城さんが好きな貴女なら大丈夫、
十分楽しめる内容だと思う。

なんだろうね、これは。突き抜けちゃいないけれど、模索している感じでもない。
きっと迷いもない。清々しく、メッセージは明確すぎてまぶしいくらい。
下と比べちゃいけないんだよな。自分を。だからって目指すのは1位でもない。
もっと低俗でない何か。
低俗でも、煩悩ならあってもいい。
答えは自分自身だ。
さらにその上や、未知のもの。そこさえ描いてくれれば、私にとって舞城さんの小説は
愛でも暴力でもエロでも純文学でも、この際成雄だって何だっていいんだ。