すべてが猫になる

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ふつうの学校 <稲妻先生颯爽登場!!の巻> (ねこ3.8匹)

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蘇部健一著。講談社青い鳥文庫

シリーズ第1弾。
青陽小学校の新5年生のアキラのクラスに、新任の稲妻先生がやって来た!憧れのナナちゃんと同じ
クラスになって喜んだのもつかの間、いじめッ子とも同じクラスになるしルイ先生は隣の組の
担任になってがっかりだし、その上この稲妻先生というのがとんだ食わせ者。新任初日から
大遅刻して来るわいじめは止めないわ授業はめちゃくちゃだわ。。アキラの新生活は途端に
波乱の幕開けとなった。


あいた、あいたた、あいたたたたたたたた。。。。^^;;;;

生徒と一緒になって遅刻する。(ボートで!)アダルトビデオを借りる。(しかもロリ○タ!)
生徒を誘ってドンジャラをする(お金を生徒に要求!)。席替えをドラフト会議で決める。(人買い!)
ああ、「青い鳥文庫 刊行のことば」の『太陽と水と土のめぐみをうけて(中略)その1冊1冊が
みなさんにとって、青い鳥であることをいのって(中略)あざやかな花を開き、明日をになう
みなさんの心のふるさととして(略)』……美しい前向きな講談社様の意向がガラガラガラと
崩れて行く音をわたくし確かに聞きました。。
あああ、これが『クレヨン王国』『ふしぎの国のアリス』などの名作を次々刊行されて来た
青い鳥文庫と同列に並ぶのか。。。とほほ。

しかし、一番問題なのは、まさにこういうイタさを求めていた自分の方だろう。。。
「こ、これが青い鳥文庫!!ひー!」「健全なる児童文学に名を連ねていいのかこれ!」
はい、ゆきあや確かにそうやって喜んでいます。。
実際読み進めると、確かにストーリーとして完成しているし稲妻先生というキャラの
立ち位置がまざまざと明るみになって来ます。人格者は言い過ぎだけれど、蘇部氏なりの
ちょっと意地悪で雑だけれど「愛情」がここにあります。不覚にも泣きそうになった
シーンがあります。
いいよ、蘇部さん。これオッケーだよぅ。じ、自分が読む分には。

まあ、最後にやっぱり背負い投げをくらっちゃうんですけどね。。。
あの私の涙を返せ。