すべてが猫になる

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永遠の館の殺人 (ねこ3.7匹)

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黒田研二二階堂黎人著。光文社ノベルス。

「Killer X」シリーズ第3弾。完結編です。

スキー場を訪れたごく普通のカップル。実は男は、邪魔になった女を殺そうとしていた。しかし突然の
吹雪に巻き込まれて遭難、目の前に忽然と現れた山荘に命を救われる。
館のオーナーは高名な作家であったが、オーナー家族、滞在者は皆、何かを隠すように怪しい行動を
とる人間ばかり。立ち入りを拒まれたエリアにはいったい誰がいるのか……館全体を覆う違和感。
そしてその夜、カップルの来訪が引き金であったかのように、凄惨な連続殺人の幕が開くのだった!
(裏表紙引用)


先日から熱にうなされるようにして読んでいる「虚無への供物」。その苦しみから一旦
解放されようと、気軽にすぐ読めるこいつをチョイス。これこれ、これなんですよ、ゆきあやの
活力源は!(いいかげんたいりょうさんに怒られるな……^^;)

吹雪で遭難……外界から隔離された山荘……怪しい住人……現在時間で起きる謎の猟奇殺人……
館に配置された謎の人形……そして凄惨な殺人!彫刻刀でメッタ刺し!ひゅーひゅー^^
Killer Xのモチーフは相変わらずどうでもいいが。
3作読んで来て、本作が一番面白かったですよ。
内容がわかりやすいし、やっぱ本格ミステリと言えば山荘でしょ。変人ぶりも、死にかけの
人間を見てみぬふりするなんて新しいし^^ ←価値観がずれている

犯人の意外性よりも、クライマックスの畳み掛けるような展開が良いですねー。
作家先生の娘さんの事情も、兄弟どっちの発想かわからないけれど
新しいんじゃないかしら。「んなばかな」と思わせないのはやっぱりそれまでの
館と住人の雰囲気を上手に描いているからですよね。
満足です^^。これで終わりなんてちょっと淋しいなあ。でももうあのモチーフを見ないで
すむのかと思うと感無量^^なははは。

さて、栄養補給も済んだしアレをまた読むかな。。。。
次の記事が倉知淳になっていたら「またゆきあや挫折しやがった」と思ってくださって結構です。。