すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

一の悲劇 (ねこ3匹)

イメージ 1

祥伝社文庫法月綸太郎シリーズです。第5弾?


誤認誘拐!山倉史郎の妻の元へかかって来た一本の電話。それは、山倉の息子を
誘拐した、というものだった。しかし、息子の隆史は家でぴんぴんしている。
どういう事だろう?山倉が混乱し要領を得ない妻のもとへ帰ると、驚くべき事実が。
誘拐されたのは、近所に住む富沢夫妻の息子、茂だったのだ。犯人が子供を誤認したらしい。
茂奪還のため身代金取引に奔走する山倉だが、祈りむなしく茂は遺体となって発見。
富沢路子は、山倉に「あなたが私の息子を殺したのよ!」と詰め寄る。
実は、山倉と路子の間には誰も知らない秘密が。
犯人は誰?この誘拐の目的は?


別に法月さんの悪口を言うために書庫を作ったわけではございませんのであしからず^^;
でも、でも~~~~~~。。。
面白いのだけど。好きなのだけど。
駄目だ。出て来る人間が私にはやっぱり駄目だ~~~~~~~(おたけび)
綸太郎の所業が駄目だ~~~~~人としてそれはどうなんだ~~~
浦賀和宏佐藤友哉を愛読している自分が「その罠は倫理的にどうなんだ~~」と
つっこみを入れる姿は笑えるかもしれないが、これはもう相性としか言いようがないです。。

人間関係などは凝りに凝っておりまして、過去の罪に悩む山倉の姿も痛々しく
別に私は「人間が描けていない」とは思わない。
自分としては、前半が誘拐サスペンス、後半が本格ミステリというこの
構成がどうも馴染めなかった。本作で紹介されている参考としたという原典の小説を
恥ずかしながら読んでいないので、比べる事も出来ずです。

犯人は、最初に自分がかなり初期から疑っていた人物だった。動機も推察は容易いのではないかと。
これまた二転三転と随分回り道をして下さって。
かと言って、他の推理を否定するほどのアタマもないので翻弄されまくりました。

ここまで行くと、自分の推理も「ルーレットで幸運にも当たった」程度にしか思えない。
どれが真相でも良くて、たまたま「ストップ!」と言った所がそこでした、という感じか。

さすがにそろそろ法月フリークに怒られるかな^^;
すいません、でもこれで実は面白がって読んでるんですよ。