すべてが猫になる

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山ん中の獅見朋成雄 (ねこ2.9匹)

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講談社ノベルス(ついに出ました!!!)。


獅見朋成雄、13歳。彼の家系は、大人になると背中にふっさふさとした
鬣(たてがみ)が生えるという奇特な性質を持っていた。
13歳となった夜、成雄は、自分の背中についに鬣の発芽を発見してしまう。
鬣が嘲笑の的になるのがイヤだ、というだけの理由で、オリンピックの勧誘すらも
断る成雄。
そんな彼は、近所に住む変人のモヒ寛に書道を習うことにしたがーー。(意味不明)


↑ったく、舞城さん、夜中に何を書かせるねん^^;。


ここにあるのはただのエログロ小説か。それともカニバリズム論か。
はたまた少年の成長物語か。

「しゅりんこき しゅりんこき」
「しゅわりぽちん しゅわりぽちん」
「しぞりりりりんに しぞりりりりんに」
「せかりきんす せかりきんす」

うーん、舞城さん、擬音を字におこすのがうまいね。
………っって、そうじゃない。

この作品のつかみどころがわかりません。
相変わらずの福井弁で、読点のほとんどない疾走感ある文体。
背中に生える鬣、山ん中で襲われるモヒ寛、幻の馬、不思議村の「人盛」。

ひねくれずに、コンプレックスを抱える少年が悟りを開くまでの成長物語と解釈
しましたが、舞城さんの世界観、ここまで持って行かないと悟れないのかしら。。
なんて。
あのですね、アレを食べずに悟らせて下さいよ。。極地まで到達しているのは、
成雄じゃなくてモヒ寛の方でしょう??でないとこのストーリーは痛いですわー。

終わりよければ全て良し、なのかなあ?
あんま語ることないですよ、この本。。。