すべてが猫になる

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彼女は存在しない (ねこ3.7匹)

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幻冬舎文庫


香奈子はある日、恋人の貴治との待ち合わせ場所で「アヤコさんじゃありませんか?」と
訪ねる不思議な女性と出会う。不審を抱きつつも、「由子」と名乗るその女性と
親密な関係になっていく。
一方、根本は妹の異常行動が気になり、多重人格者の疑いを抱き始める。
友達と会うと言って出かけた妹を尾行した根本は、やがて不可解な事件に
巻き込まれつつあった。
やがて、貴治が何者かに殺害されたことを知った香奈子はーーー。


ほほう。なんだか「記憶の果て」で感じた浦賀氏の第一印象って
こんな感じだったなあ。と思った作品でした。空気が似てるんですよね。

正直、自分は浦賀氏のミステリ作品はあまり評価してないんです。
本作はとても面白くさくさく読めるものの、こういう作品世界(ぶっちゃけ、ジャンルのこと)が
好みではないので。。。
だが、しかし、むしろ、私のようなタイプの方が楽しめるはずなんじゃないか、という
印象を持ちました。苦手なだけに、トリックやストーリーが「読めない」のです。
浦賀作品はミステリを読み慣れた読者ならおおよその見当がつくようなトリックが多いので。
さっぱりわからん、先が読めない、伏線に気付かない、騙されたくもない、
それに相反して過剰な期待だけはしてしまう。

騙された気もせず、かと言ってオチもわからない。

面白かったんだよな、自分、きっと。