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ウィンダム図書館の奇妙な事件/The Wyndham Case  (ねこ3.6匹)

ジル・ペイトン・ウォルシュ著。猪俣美江子訳。創元推理文庫

1992年2月の朝。ケンブリッジ大学の貧乏学寮セント・アガサ・カレッジの学寮付き保健師(カレツジ・ナース)イモージェン・クワイのもとに、学寮長が駆け込んできた。おかしな規約で知られる〈ウィンダム図書館〉で、テーブルの角に頭をぶつけた学生の死体が発見されたのだ……。巨匠セイヤーズのピーター・ウィムジイ卿シリーズを書き継ぐことを託された実力派作家による、英国ミステリの逸品! 解説=三橋暁(裏表紙引用)
 
初読み作家さん。なんとなくタイトルに惹かれて。
 
舞台は1992年のイギリス、ケンブリッジ。十七世紀の学者ウィンダムが遺贈した施設図書館<ウィンダム図書館>で、男子学生の変死体が発見された。ケンブリッジ大学学生寮<セント・アガサ・カレッジ>の学寮付き保健師イモージェンはその奇妙な死体に疑問を抱き調査を始めるが…。
 
被害者のルームメイトの失踪、イモージェン宅に間借りする偏屈な古書コレクター教授の希少本盗難事件、被害者の予防接種、学内でのイジメ事件、被害者の泥棒疑惑などなど興味が失われない程度には魅力的な謎がたくさん散りばめられている。しかしウィンダム図書館の歴史や規則、ちょっと耳なじみのない本の御託や暦の改変にまで話が及ぶせいで全くノレなかった。。。とにかく読みづらい。もう少し訳文が、、と思っていたのだが、読後原書が93年の発行だと知り合点がいった。ちょっと古くさいのだ。保健師イモージェンの知的で情のあるキャラはいいと思うのだが内容がちょいマニアックだったなあ。ロマンスもなんだか中途半端だし。300ページと薄かったから読み通したけど、続編はもういいや。