すべてが猫になる

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人生激場  (ねこ4匹)

三浦しをん著。新潮文庫

気鋭作家の身辺雑記、だけに終わらぬ面白さ! プレーンな日常を「非日常」に変えてしまう冴えた嗅覚。世間お騒がせの事件もサッカー選手の容貌も、なぜかシュールに読み取ってしまう、しをん的視線。「幸せになりたいとも、幸せだとも思わないまま、しかし幸せとはなんだろうと考えることだけはやめられない」。美しい男を論じ、日本の未来を憂えて乙女心の複雑さ全開のエッセイ。(裏表紙引用)
 
久しぶりにしをんさんのエッセイ。
いやー、笑った笑った。ほんとしをんさんにエッセイを書かせたら右に出る者はいないと思う。2002年ごろに書かれたものなのでちょこちょこ話題は古いが、そんなことは問題にならないぐらい面白い。しをんさんのお友だちも全員クセがあって面白いから、こんな楽しい人たち一体どこに生息しているんだろう?と世界の広さにまで思いを馳せてしまう。
 
洗剤CMや宅配ピザの美少年、新幹線で隣に座るサラリーマンなど、日常の妄想ネタにはお腹よじれそうなぐらい笑った(心の中で)。不眠対策にカツラを被るお友だちもいいなあ。意味わからん笑。ドラマの設定へのツッコミから最終回予想、アイドルのしつけにまで妄想は膨らみ一体しをんさんの脳内はどこまで行ってしまうのか(サッカーや麻雀の話にはついていけなかったが)、イケメンに対する妄想はほぼセクハラ気味だが(笑)、数年後に書かれたあとがきを読むにいつになっても幸せそうなしをんさんでとりあえず良かった。他の読みこぼしも読もう!もうずっとエッセイだけ書いていて欲しいなあ~。とか言って。