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QED 鬼の城伝説  (ねこ3.8匹)

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高田崇史著。講談社文庫。

桃太郎の鬼退治は、曇りなき善行だったのか?岡山・吉備津神社に今も伝わる鳴釜神事では、大和朝廷によって退治された鬼神「温羅」が、釜を唸らせて吉凶を告げるという。一方、桑原崇は、旅の途中、鳴ると凶―主が死ぬという大釜に遭遇。事実、土蔵に長男の生首が。事件の核心“桃太郎伝説”の騙りとは―。(裏表紙引用)
 
QEDシリーズ第9弾。
 
今回の奈々ちゃん御一行、岡山へ。
 
タタルが中盤すぎてやっと出てくる。ページ数もなかなか多いので、事件は結構大きくて複雑。土蔵や鐘楼で残虐な他殺死体がごろごろ。その地方に伝わる、「鬼野辺の釜が鳴ると主が死ぬ」という言い伝えが、毎度おなじみ歴史薀蓄と繋がるわけだけど。今回はミステリ的にも生首の移動した理由とか読みどころがあったかな。脱出方法がちょっと肩すかしだったぐらい。あと、動機がねえ。。一般から見てバカらしい思い込みやら六道輪廻のなんちゃらかんちゃらなどなど、本人がそう思い込んでいたからアリ、っていうのあんま好きじゃなくって。
 
桃太郎伝説については最近そこそこ話題になっていたから、「桃太郎=正義」っていう考えはないけれど。歴史に闇あり、人間はとにかくずるいってことで。まあほとんどタタルさん何言ってるか分からないけど。
 
奈々ちゃんがタタルのことを「付き合っているような」という風に表現したのにビックリ!タタルも「結婚はしてもいいと思っている」発言が出たし、これはもうそろそろひょっとしてひょっとするかも?