すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

インド倶楽部の謎  (ねこ3.8匹)

有栖川有栖著。講談社文庫。 生まれてから死ぬまで、運命のすべてが記されているという「アガスティアの葉」。神戸で私的に行われたリーディングセッションに参加した“インド倶楽部”のメンバーが相次いで殺される。前世の記憶を共有するという仲間の予言され…

その裁きは死/The Sentence is Death  (ねこ4匹)

アンソニー・ホロヴィッツ著。山田蘭訳。創元推理文庫。 実直さが評判の弁護士が殺害された。裁判の相手方が口走った脅しに似た方法で。現場の壁にはペンキで乱暴に描かれた謎の数字“182”。被害者が殺される直前に残した奇妙な言葉。わたし、アンソニー・ホ…

ムシカ 鎮虫譜  (ねこ4匹)

井上真偽著。実業之日本社。 スランプに悩む音楽大学の同級生グループが夏休みに訪れたのは小さな無人島。そこには霊験あらたかな音楽の神が祀られているという。しかし、上陸し神社をお参りする彼らを待っていたのは、なぜかカメムシの大群だった。カマキリ…

ラン迷宮 二階堂蘭子探偵集  (ねこ3.8匹)

二階堂黎人著。講談社文庫。 探偵活動を再開した二階堂蘭子の下に、洋蘭の栽培家・賀来慎児が脅迫されている、との相談が。彼の父・レオナは著名な西洋画家だったが、12年前に不審死をとげ、母も服毒自殺していた。慎児が住む「蘭の家」に乗り込む蘭子。そこ…

蛇棺葬  (ねこ4匹)

三津田信三著。講談社文庫。 幼い頃、引き取られた百巳家で蛇神を祀る奇習と怪異の只中に“私”は過ごす。成長した“私”は訳あって再びその地を訪れる。開かずの離れ“百蛇堂”での葬送百儀礼で何が起こるのか?もうひとつの怪異長編『百蛇堂 怪談作家の語る話』へ…

QED 諏訪の神霊  (ねこ3.8匹)

高田崇史著。講談社文庫。 坂を滑り落ちる巨大な御柱に、男たちが荒々しく群がる「御柱祭」。75頭もの鹿の生首が捧げられた「御頭祭」。長野県・諏訪大社に伝わる、これらの奇祭を調べるため、同地を訪れた桑原崇と棚旗奈々は、不可思議な連続殺人事件に遭遇…

ニャン氏の憂鬱  (ねこ3.7匹)

松尾由美著。創元推理文庫。 製缶会社に勤める傍らバンド活動をしている茶谷くん。ある日、大株主の実業家の秘書・丸山が、猫缶を開ける時の“音楽的な響き”について話したいと訪ねてきた。なぜか黒白の猫を連れた丸山は、成り行きで茶谷が話した密室からのヨ…

カーテンコール!  (ねこ3.8匹)

加納朋子著。新潮文庫。 閉校が決まった私立萌木女学園。単位不足の生徒たちをなんとか卒業させるべく、半年間の特別補講合宿が始まった。集まったのは、コミュ障、寝坊魔、腐女子、食いしん坊……と個性豊かな“落ちこぼれ” たち。寝食を共にする寮生活の中で…

死んだレモン/Dead Lemons  (ねこ4匹)

フィン・ベル著。安達眞弓訳。創元推理文庫。 酒に溺れた末に事故で車いす生活となったフィンは、今まさにニュージーランドの南の果てで崖に宙吊りになっていた。隣家の不気味な三兄弟の長男に殺されかけたのだ。フィンは自分が引っ越してきたコテージに住ん…

銀翼のイカロス  (ねこ4.2匹)

池井戸潤著。文春文庫。 出向先から銀行に復帰した半沢直樹は、破綻寸前の巨大航空会社を担当することに。ところが政府主導の再建機関がつきつけてきたのは、何と500億円もの借金の棒引き!?とても飲めない無茶な話だが、なぜか銀行上層部も敵に回る。銀行内…

棲月 隠蔽捜査7  (ねこ3.9匹)

今野敏著。新潮文庫。 鉄道のシステムがダウン。都市銀行も同様の状況に陥る。社会インフラを揺るがす事態に事件の影を感じた竜崎は、独断で署員を動かした。続いて、非行少年の暴行殺害事件が発生する。二件の解決のために指揮を執る中、同期の伊丹刑事部長…

アンマーとぼくら  (ねこ3.7匹)

有川ひろ著。講談社文庫。 母の予定に付き合う約束で沖縄に里帰りしたリョウ。実の母は子供の頃に亡くなり、再婚してリョウを連れ沖縄に移り住んだ父ももういない。休暇は三日。家族の思い出の場所をめぐるうち、リョウは不思議な感覚にとらわれる。この三日…