すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

鳥 デュ・モーリア傑作集/Kiss Me Again Stranger  (ねこ4匹)

ダフネ・デュ・モーリア著。務台夏子訳。創元推理文庫。 ある日突然、人間を攻撃しはじめた鳥の群れ。彼らに何が起きたのか? ヒッチコックの映画で有名な表題作をはじめ、恐ろしくも哀切なラヴ・ストーリー「恋人」、奇妙な味わいの怪談「林檎の木」、貴婦…

赤い博物館  (ねこ3.7匹)

大山誠一郎著。文春文庫。 警視庁付属犯罪資料館、通称「赤い博物館」の館長・緋色冴子はコミュニケーション能力は皆無だが、ずば抜けた推理力を持つ美女。そんな冴子の手足となって捜査を行うのは、部下の寺田聡。過去の事件の遺留品や資料を元に、難事件に…

御手洗潔の追憶  (ねこ3匹)

島田荘司著。新潮文庫nex。 ちょっとヘルシンキへ行くので留守を頼む―。そんな置き手紙を残し、御手洗潔は日本を去った。石岡和己を横浜・馬車道に残して。その後、彼は何を考え、どこで暮らし、どんな事件に遭遇していたのか。ロスでのインタビュー。スウェ…

白戸修の逃亡  (ねこ3.6匹)

大倉崇裕著。双葉文庫。 なぜかいつも事件に巻き込まれるお人好し探偵・白戸修。今回は、世界的に有名なビッグイベント『メガトンコミックフェスタ』を爆破すると予告し、中止に追い込んだ犯人に間違えられ、多くの人に追われることに…。しかし、行く先々で…

スタートボタンを押してください ゲームSF傑作選/Press Start to Play  (ねこ4.4匹)

D・H・ウィルソン&J・J・アダムズ編。中原尚哉・古沢嘉通訳。創元SF文庫。 『紙の動物園』のケン・リュウ、『All You Need Is Kill』の桜坂洋、『火星の人』のアンディ・ウィアーら、現代SFを牽引する豪華執筆陣が集結。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、星雲賞…

鉄の骨  (ねこ3.8匹)

池井戸潤著。講談社文庫。 中堅ゼネコン・一松組の若手、富島平太が異動した先は“談合課”と揶揄される、大口公共事業の受注部署だった。今度の地下鉄工事を取らないと、ウチが傾く―技術力を武器に真正面から入札に挑もうとする平太らの前に「談合」の壁が。…

密室蒐集家  (ねこ3.7匹)

大山誠一郎著。文春文庫。 鍵のかかった教室から消え失せた射殺犯、警察監視下の家で発見された男女の死体、誰もいない部屋から落下する女。名探偵・密室蒐集家の鮮やかな論理が密室の扉を開く。これぞ本格ミステリの醍醐味!物理トリック、心理トリック、二…

屋上  (ねこ4匹)

島田荘司著。講談社文庫。 自殺する理由がない男女が、次々と飛び降りる屋上がある。足元には植木鉢の森、周囲には目撃者の窓、頭上には朽ち果てた電飾看板。そしてどんなトリックもない。死んだ盆栽作家と悲劇の大女優の祟りか?霊界への入口に名探偵・御手…

日曜の午後はミステリ作家とお茶を/Shanks on Crime and The Short Story Shanks Goes Rogue  (ねこ3.9匹)

ロバート・ロプレスティ著。高山真由美訳。創元推理文庫。 「事件を解決するのは警察だ。ぼくは話をつくるだけ」そう宣言しているミステリ作家のシャンクス。しかし実際は、彼はいくつもの謎や事件に遭遇して、推理を披露し見事解決に導いているのだ。取材を…

幽霊を創出したのは誰か?  (ねこ3.8匹)

森博嗣著。講談社タイガ。 触れ合うことも、声を聞くことも、姿を見ることすら出来ない男女の亡霊。許されぬ恋を悲観して心中した二人は、今なお互いを求めて、小高い丘の上にある古い城跡を彷徨っているという。 城壁で言い伝えの幽霊を思わせる男女と遭遇…

ホワイトラビット  (ねこ4匹)

伊坂幸太郎著。新潮文庫。 兎田孝則は焦っていた。新妻が誘拐され、今にも殺されそうで、だから銃を持った。母子は怯えていた。眼前に銃を突き付けられ、自由を奪われ、さらに家族には秘密があった。連鎖は止まらない。ある男は夜空のオリオン座の神秘を語り…

QED 河童伝説  (ねこ3.7匹)

高田崇史著。講談社文庫。 今なお、河童伝説が残る川で、左手首が切断された死体が、続いて、左腕が切り落とされた死体が浮かぶ。一方、相馬野馬追祭(そうまのまおいまつり)を見物に出かけていた棚旗奈々たち一行は、岩手県遠野まで足を伸ばしていた桑原崇と…

福家警部補の追及  (ねこ3.7匹)

大倉崇裕著。創元推理文庫。 未踏峰への夢を息子に託す登山家が、後援を止めようとする会社の相談役を撲殺、登り慣れた山で偽装工作を図る「未完の頂上」。動物をこよなく愛するペットショップ経営者が、動物を金儲けの道具として扱うブリーダーの義弟を許せ…

すばらしい新世界/Brave New World  (ねこ4.6匹)

オルダス・ハクスリー著。大森望訳。ハヤカワepi文庫。 すべてを破壊した〝九年戦争〟の終結後に、暴力を排除し、共生・個性・安定をスローガンとする清潔で文明的な世界が形成された。人間は受精卵の段階から選別され、5つの階級に分けられて徹底的に管理・…

白戸修の狼狽  (ねこ3.6匹)

大倉崇裕著。双葉文庫。 なんとか中堅出版社に就職した白戸修。事件とは無縁な生活を送っているかと思いきや、鬼門である中野で、またまたトラブルに巻き込まれていた。でもやっぱり困っている人は見過ごせないし、人の頼みも断れない。クスッと笑えて、ほろ…

下町ロケット ガウディ計画  (ねこ4匹)

池井戸潤著。小学館文庫。 ロケットエンジンのバルブシステムの開発により、倒産の危機を切り抜けてから数年―。大田区の町工場・佃製作所は、またしてもピンチに陥っていた。量産を約束したはずの取引はあえなく打ち切られ、ロケットエンジンの開発では、NAS…

御手洗潔と進々堂珈琲  (ねこ3.5匹)

島田荘司著。新潮文庫nex。 進々堂。京都大学の裏に佇む老舗珈琲店に、世界一周の旅を終えた若き御手洗潔は、日々顔を出していた。彼の話を聞くため、予備校生のサトルは足繁く店に通う―。西域と京都を結ぶ幻の桜。戦禍の空に消えた殺意。チンザノ・コークハ…

エッジウェア卿の死/Lord Edgware Dies  (ねこ3.7匹)

自宅で殺されたエッジウェア卿の妻は、美貌の舞台女優ジェーン・ウィルキンスンだった。彼女は夫との離婚を望んでおり、事件当夜屋敷で姿を目撃された有力な容疑者だった。しかし、その時刻に彼女はある晩餐会に出席し、鉄壁のアリバイがあった…数多の事件の…

邪悪の家/Peril at End House  (ねこ4.5匹)

名探偵ポアロが出会った美女ニックは、古びた邸の所有者であった。彼女は「三度も命を狙われた」ことを告白するが、まさにその最中、ポアロの目の前で彼女の帽子が撃ち抜かれた!ポアロは真相を探るべく邸に赴くが、手がかりはまったくつかめない。不安が支配…

シタフォードの秘密/The Sittaford Mystery  (ねこ3.8匹)

雪に覆われ下界と遮断されたシタフォード村の山荘。そこに集まった隣人たちが退屈しのぎに降霊会を試みる。現われた霊魂は、はるかふもとの村に住む老大佐の殺害を予言した! 駆けつけると、大佐は撲殺されており、しかも殺害時刻は、まさに降霊会の最中だっ…

死との約束/Appointment with Death  (ねこ4匹)

「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃ…」エルサレムを訪れていたポアロが耳にした男女の囁きは闇を漂い、やがて死海の方へ消えていった。どうしてこうも犯罪を連想させるものにぶつかるのか?ポアロの思いが現実となったように殺人は起こった。謎に包まれた…