すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

みなさん、さようなら  (ねこ3.9匹)

久保田健彦著。幻冬舎文庫。 小学校の卒業式で起きた同級生の刺殺事件をきっかけに、団地から出られなくなった少年・渡会悟。彼はそこで一生を過ごす決意をする。だが月日が経ち、同級生は減り、最愛の恋人も彼の前を去ろうとしていた。限られた世界で生きよ…

ブログ移行のお知らせ

どうもみなさまこんにちは。 今週36度ですって…ははは……。人間が外を歩いていい気温ではないと思うんですがどうでしょう。家から徒歩20歩のスーパーに出かけるのですら頭がガンガンします。。おかげでウチのケイトウちゃんがぐんぐん成長して、茎もぶっ…

夜は千の目を持つ/Night Has a Thousand Eyes  (ねこ3匹)

ウィリアム・アイリッシュ著。村上博基訳。創元推理文庫。 星のふる晩、青年刑事ショーンは川に身をなげようとした娘を救った。事情を尋ねると、彼女は悲嘆にくれた理由を語る。正確きわまりない予言をしてきた謎の人物に、信じがたい状況で父親が死ぬと宣告…

ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (ねこ3.8匹)

三上延著。メディアワークス文庫。 珍しい古書に関係する、特別な相談―謎めいた依頼に、ビブリア古書堂の二人は鎌倉の雪ノ下へ向かう。その家には驚くべきものが待っていた。稀代の探偵、推理小説作家江戸川乱歩の膨大なコレクション。それを譲る代わりに、…

QED 式の密室  (ねこ3.8匹)

高田崇史著。講談社文庫。 「陰陽師の末裔」弓削家の当主、清隆が密室で変死体となって発見された。事件は自殺として処理されたが、三十年を経て、孫の弓削和哉は「目に見えない式神による殺人」説を主張する。彼の相談を受けた桑原崇は事件を解決に導くと同…

ヒッキーヒッキーシェイク  (ねこ3.7匹)

津原泰水著。ハヤカワ文庫JA。 「人間創りに参加してほしい。不気味の谷を越えたい」ヒキコモリ支援センター代表のカウンセラーJJは、パセリ、セージ、ローズマリー、タイムという、年齢性別さまざまな4人の引きこもりを連携させ、あるプロジェクトを始動す…

絶唱  (ねこ3.7匹)

湊かなえ著。新潮文庫。 五歳のとき双子の妹・毬絵は死んだ。生き残ったのは姉の雪絵―。奪われた人生を取り戻すため、わたしは今、あの場所に向かう(「楽園」)。思い出すのはいつも、最後に見たあの人の顔、取り消せない自分の言葉、守れなかった小さな命。…

それでもデミアンは一人なのか?  (ねこ3.8匹)

森博嗣著。講談社タイガ。 楽器職人としてドイツに暮らすグアトの元に金髪で碧眼、長身の男が訪れた。日本の古いカタナを背負い、デミアンと名乗る彼は、グアトに「ロイディ」というロボットを探していると語った。彼は軍事用に開発された特殊ウォーカロンで…

今昔百鬼拾遺 天狗  (ねこ3.8匹)

京極夏彦著。新潮文庫。 昭和二十九年八月、是枝美智栄は高尾山中で消息を絶った。約二箇月後、群馬県迦葉山で女性の遺体が発見される。遺体は何故か美智栄の衣服をまとっていた。この謎に旧弊な家に苦しめられてきた天津敏子の悲恋が重なり合い―。『稀譚月…

あむんぜん  (ねこ4.3匹)

平山夢明著。集英社。 〈あむんぜんの頭の中身を見てみよう〉と、アックンに云われたのは体育祭が終わってすぐのことだった。――「あむんぜん」 “一発ウンゲロってみるか?”“うんげろって、なんですか?”――「千々石ミゲルと殺し屋バイブ」 アイドルヲタク・サブ…