すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

火花  (ねこ3.8匹)

又吉直樹著。文藝春秋。 お笑い芸人二人。奇想の天才である一方で人間味溢れる神谷、彼を師と慕う後輩徳永。笑いの真髄について議論しながら、それぞれの道を歩んでいる。神谷は徳永に「俺の伝記を書け」と命令した。彼らの人生はどう変転していくのか。人間…

あぶない叔父さん  (ねこ4匹)

麻耶雄嵩著。新潮社。 犯人はまさか、あの人!? 常識破りの結末に絶句する「探偵のいない」本格ミステリ! 四方を山と海に囲まれ、因習が残る霧ヶ町で次々と発生する奇妙な殺人事件。その謎に挑む高校生の俺は、寺の離れで何でも屋を営む人畜無害な叔父さんに…

旅猫リポート  (ねこ4匹)

有川浩著。講談社青い鳥文庫。 ぼくはオス猫のナナ。5年前にサトルに拾われ、幸せにくらしてきた。事情があってぼくを手放さなくてはならなくなったというサトルは、引き取り手をさがすため、銀色のワゴンに乗って旅に出る。サトルとぼく、ひとりと一匹が出…

服用禁止/Not to Be Taken (ねこ3.7匹)

アントニイ・バークリー著。白須清美訳。原書房。 わたしの仲間たちの中心的存在ともいえた友人が死んだ。病死なのか、それとも事故か殺人か。やがて、検死とともに審問が行われ、被害者の意外な素顔が明らかとなり、同時に関係者たちも複雑な仮面をかぶって…

ナミヤ雑貨店の奇蹟  (ねこ3.5匹)

東野圭吾著。角川文庫。 悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。廃業しているはずの店内に、突然シャッターの郵便口から悩み相談の手紙が落ちてきた。時空を超えて過去から投函されたのか?3人は戸惑いなが…

密室殺人ゲーム・マニアックス  (ねこ3.7匹)

歌野晶午著。講談社文庫。 “頭狂人”“044APD”“axe”“ザンギャ君”“伴道全教授”。奇妙なハンドルネームを持つ5人がネット上で仕掛ける推理バトル。出題者は実際に密室殺人を行い、トリックを解いてみろ、とチャットで挑発を繰り返す。謎解きゲームに勝つため、そ…

殺人症候群  (ねこ4匹)

貫井徳郎著。双葉文庫。 警視庁内には、捜査課が表立って動けない事件を処理する特殊チームが存在した。そのリーダーである環敬吾は、部下の原田柾一郎、武藤隆、倉持真栄に、一見無関係と見える複数の殺人事件の繋がりを探るように命じる。「大切な人を殺し…

元気なぼくらの元気なおもちゃ/Tough,Tough Toys for Tough,Tough Boys (ねこ3.7匹)

ウィル・セルフ著。安原和見訳。河出書房新社奇想コレクション。 雨のハイウェイで、ヒッチハイカーを拾った精神分析医。解体されているのは、こいつなのか俺なのか―。嘘、嘘、嘘、嘘、みんな嘘っぱち。洒落た悪ふざけか、洗練された悪趣味か。壁の中のコカ…

ふたり狂い  (ねこ3.5匹)

真梨幸子著。ハヤカワ文庫。 女性誌「フレンジー」の人気連載小説「あなたの愛へ」。その同姓同名の主人公が自分だと思い込んだ川上孝一は、思い余って著者の榛名ミサキを刺してしまう。それに端を発して起こる、デパ地下惣菜売り場での異物混入事件、ネット…

マスカレード・イブ  (ねこ3.8匹)

東野圭吾著。集英社文庫。 ホテル・コルテシア大阪で働く山岸尚美は、ある客たちの仮面に気づく。一方、東京で発生した殺人事件の捜査に当たる新田浩介は、一人の男に目をつけた。事件の夜、男は大阪にいたと主張するが、なぜかホテル名を言わない。殺人の疑…

夜の国のクーパー  (ねこ3.8匹)

伊坂幸太郎著。創元推理文庫。 目を覚ますと見覚えのない土地の草叢で、蔓で縛られ、身動きが取れなくなっていた。仰向けの胸には灰色の猫が座っていて、「ちょっと話を聞いてほしいんだけど」と声を出すものだから、驚きが頭を突き抜けた。「僕の住む国では…