2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧
愛川晶著。光文社文庫。 見合いの話が断れなくて困っているーー。何と、見合い相手のシチューに混入したビー玉が原因だという。相談を受けた刑事・桐野は行き詰まり、美少女代理探偵・根津愛がその問題の解決に挑む。その後も、絶対嗅覚を持つ女、”食人鬼”か…
フィリップ・マクドナルド著。創元推理文庫。 ライノクスの社長フランシス・サヴィアー・ベネディック、通称F・X。会った者はたいてい彼のことを一目で好きになる。ごく僅かな例外を除いては。唯一の“例外”たるマーシュは、彼に積年の恨みを抱いているとい…
西加奈子著。筑摩書房。 テヘラン生まれ、エジプト・大阪育ちの「ミッキー」。その波瀾万丈、驚天動地、抱腹絶倒の日々。自由奔放なイラストも楽しい脳みそつるつるエッセイ!(紹介文引用) どきどきのエッセイ初記事は西加奈子さん。 本書は最近お友達にな…
太田忠司著。創元推理文庫。 石神探偵事務所の一員でもあるアキは、友人の多賀谷紫織らと、紫織の伯父が住む玄武屋敷を訪れた。だが滞在二日目、屋敷の端に建てられた玄武塔と呼ばれる堅固な石造りの塔の中で、殺人と人間消失という謎に満ちた事件が起こる。…
スティーヴン・キング著。文春文庫。 真夜中のジャンボ機ーー眠りから覚めた者たちを驚愕が襲う。たった11人を残し、他の乗客がみな消えているのだ。しかも眼下にあるはずの街まで……想像を絶する危機と戦う男女を描く表題作。盗作疑惑に追いつめられる作家…
みなさまこんばんは^^。今年一回目の”ゆきあやと語ろう”のコーナーがやって来ました。今読んでる本がしばらく読み終えられない気がするので、昨年からあっためていたこのテーマをどどーんと。 「みなさんは、積んどく派ですか? 買ったらすぐの読んどく派…
大崎梢著。光文社文庫。 小学六年生の奈都は、父の実家で暮らすことになった。とんでもなく大きくて古い屋敷に両親と離れて。気むずかしい祖父に口うるさい大伯母。しかも「片耳うさぎ」をめぐる不吉な言い伝えがあるらしいのだ。頼りの中学三年生さゆりは、…
D・M・ディヴァイン著。創元推理文庫。 人気作家ジョフリーの邸宅“ガーストン館”に招かれた幼馴染のモーリス。最近様子のおかしいジョフリーを心配する家族に懇願されての来訪だった。彼は兄ライオネルから半年にわたり脅迫を受けており、加えて自身の日記…
辻村深月著。講談社ノベルス。 怠惰な生活を送るティーのもとに、三年前に別れた恋人、極上の美女アールからかかってきた一本の電話。「アタシの酷い噂話や嘘をたくさん聞くことになると思う。ティーにだけは知っておいて欲しいと思って。アタシは変わってい…
ジョナサン・キャロル著。創元推理文庫。 兄が死んだのは、ぼくが十三のときだった。線路を渡ろうとして転び、第三軌条に触れて感電死したのだ。いや、それは嘘、ほんとはぼくが…。ぼくは今、ウィーンで作家活動をしている。映画狂のすてきな夫婦とも知り合…
カズオ・イシグロ著。ハヤカワepi文庫。 自他共に認める優秀な介護人キャシー・Hは、提供者と呼ばれる人々を世話している。キャシーが生まれ育った施設ヘールシャムの仲間も提供者だ。共に青春の日々を送り、かたい絆で結ばれた親友のルースとトミーも彼女…
1942年発行(原書)のクリスティ初の短編集はエルキュール・ポアロシリーズだった。全編ポアロもので纏められており、14編が収録されている。この頃はまだ数ある名作群のいずれも描かれていなかった。ピンと張った口髭、潔癖でお洒落、船が苦手で自意…
朱川湊人著。創元推理文庫。 人の世はなんとおぞましく、美しいのだろう―。若く美しいまま亡くなった妹の思い出を残したいと、凄腕だという遺体専門のカメラマンに写真撮影を依頼した早苗。ところが…。初恋、純愛、そして日常と非日常への切望の数々。赤々と…
加納朋子著。創元推理文庫。 ここ“エッグ・スタンド”はカクテルリストの充実した小粋な店。謎めいた話を聞かせてくれる若いカップル、すっかりお見通しといった風の紳士、今宵も常連の顔が並んでいます。狂言誘拐を企んだ昔話やマンションの一室が消えてしま…
有栖川有栖著。新潮文庫。 犯罪心理学者の火村英生は、友人の有栖川有栖と旅に出て、手違いで目的地と違う島に送られる。人気もなく、無数の鴉が舞い飛ぶ暗鬱なその島に隠棲する、高名な老詩人。彼の別荘に集まりくる謎めいた人々。島を覆う死の気配。不可思…
二階堂黎人、柴田よしき、北森鴻、篠田真由美、村瀬継弥、歌野晶午、西澤保彦、小森健太朗、谺健二、愛川晶、芦辺拓著。角川文庫。 北海道・小樽を舞台に繰り広げられる猟奇殺人。新聞社に恐怖のビデオ・テープを送りつけた稀代の怪人の名は“堕天使”!!この…
ジェフ・アボット著。ハヤカワ文庫。 ミラボーの町で、犬小屋や郵便受けが連続して爆破される事件が発生した。運悪く現場に居合わせた図書館長のジョーダンは、腕に怪我を負ってしまうが、そんな時、土地開発会社に勤めるジョーダンの昔の恋人が、上司と一緒…
ヘレン・マクロイ著。創元推理文庫。 西インド諸島を発つ日、わたしは存在しない庭師から手紙の代筆を頼まれた。さらに白昼夢が現実を侵したように、帰途の船上で生起する蜃気楼めいた異変の数々。誰かがわたしを殺そうとしています……一編の手記に始まる物語…
水生大海著。原書房。 女子高校生四人組の演劇ユニット「羅針盤」。ストーリーとコンクールでその名を知らしめたが、メンバーの突然の死によって活動を停止する。それから四年の月日を経て、?復讐は始まる。島田荘司選第1回ばらのまち福山ミステリー文学新…
伊島りすと著。角川ホラー文庫。 娘と息子を連れ、亡妻との思い出の地である南の島を訪れた小泉健次。彼は、その島にある建設途中のゴルフ場の管理の仕事をすることになっていた。ある日、健次は息子にせがまれて採った貝を貝殻にしようと浜に出ると、出会っ…
大山尚利著。角川ホラー文庫。 “ロマンスカーの展望車から三度、外の風景を撮ってください―”原戸登は大学の同窓生・嶋田里美から奇妙なビデオ撮影を依頼された。だが、登は一度ならず二度までも、人身事故の瞬間を撮影してしまう。そして最後の三回目。登の…
加納朋子著。集英社文庫。 もしもあの時、別の選択をしていれば、全く違う人生を歩んでいたのだろうか…。平凡な会社員・元城一樹のふとした夢想が、すべての始まりだった。一人娘の和子の前に姿をあらわした不思議な少女沙羅。その名前が甦らせる、消し去っ…
P・D・ジェイムズ著。ハヤカワ文庫。 探偵稼業は女には向かない。ましてや、22歳の世間知らずの娘には―誰もが言ったけれど、コーデリアの決意はかたかった。自殺した共同経営者の不幸だった魂のために、一人で探偵事務所を続けるのだ。最初の依頼は、突…