すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

1/2の騎士 ~harujion~  (ねこ4.1匹)

初野晴著。講談社ノベルス。 母を亡くし、心に傷を抱える女子○生・マドカが恋に落ちた相手ーーそれは最強の騎士『サファイア』。ふたりの出会いは、忍び寄る狂気ーー社会の片隅でひっそりと息づく異常犯罪者たちから大切な人、そして愛する街を守るための戦…

海上タクシー<ガル3号>備忘録  (ねこ3.8匹)

多島斗志之著。創元推理文庫。 16ノットで1時間、これで尾道に着くことはできますか。瀬戸内で海上タクシーを営む寺田のもとに、殺人事件の容疑者が主張するアリバイを崩すべく、刑事が知恵を借りにきた。容疑者は熟練の同業者。寺田は物理的に不可能な壁…

ぼくらの時代  (ねこ3.7匹)

栗本薫著。講談社文庫。 栗本薫は22歳、某マンモス私大の3年生。アルバイト先のTV局内で発生した女子○生連続殺人事件を、ロック・バンド仲間の信とヤスヒコと解決しようと挑むーー。当時の若者たちの感覚や思考を背景に、凝った構成と若々しい文体によっ…

百瀬、こっちを向いて。  (ねこ3.9匹)

中田永一著。祥伝社。 市川拓司氏絶賛! 「ささやかな人生に訪れた、奇跡のような輝き。これを読んだら絶対恋したくなる。」 恋愛アンソロジー「I LOVE YOU」などで読書界を騒然とさせた話題の大型新人、初めての恋愛小説集。(出版社紹介文引用) おいらが…

雲上都市の大冒険  (ねこ4.1匹)

山口芳宏著。東京創元社。 白のスーツを身にまとう眉目秀麗な荒城咲之助、学ラン姿に近未来的な義手を持つ真野原玄志郎。二人の名探偵と、わたし殿島直紀が挑む雲上都市の謎。楽園の地下に潜む、座吾朗とは何者なのか?そして連続殺人に隠された真実とは?気…

真夜中のマーチ  (ねこ3匹)

奥田英朗著。集英社文庫。 自称青年実業家のヨコケンこと横山健司は、仕込んだパーティーで三田総一郎と出会う。財閥の御曹司かと思いきや、単なる商社のダメ社員だったミタゾウとヨコケンは、わけありの現金強奪をもくろむが、謎の美女クロチェに邪魔されて…

ストロベリーナイト  (ねこ4匹)

誉田哲也著。光文社文庫。 溜め池近くの植え込みから、ビニールシートに包まれた男の惨殺死体が発見された!警視庁捜査一課の警部補・姫川令子は、これが単独の殺人事件で終わらないことに気づく。捜査で浮上した謎の言葉「ストロベリーナイト」が意味するも…

鼓笛隊の襲来  (ねこ3.8匹)

三崎亜記著。光文社。 戦後最大規模の鼓笛隊が襲い来る夜を、義母とすごすことになった園子の一家。避難もせず、防音スタジオも持たないが、果たして無事にのりきることができるのか―(「鼓笛隊の襲来」)。眩いほどに不安定で鮮やかな世界をみせつける、三…

そして扉が閉ざされた  (ねこ3.7匹)

岡嶋二人著。講談社文庫。 富豪の若き一人娘が不審な事故で死亡して三ヶ月、彼女の遊び仲間だった男女四人が、遺族の手で地下シェルターに閉じ込められた!なぜ?そもそもあの事故の真相は何だったのか?四人が死にものぐるいで脱出を試みながら推理した意外…

美女と竹林  (ねこ3.7匹)

森見登美彦著。光文社。 諸君。どうやら未来は薔薇色らしいぞ!美女と竹林。それは、自分がやみくもに好きなもの。竹林の拝借に成功した作家は、将来の多角的経営を夢見る。しかし。美女はどこだ?虚実いりまぜて、タケノコと一緒に煮込んだ、人気文士の随筆…

まほろ市の殺人 冬 蜃気楼に手を振る  (ねこ2.3匹)

有栖川有栖著。祥伝社文庫。 「真幌はどうかしている」冬になると、真幌の海に蜃気楼が現われる。満彦は五歳の頃、美しかった母に連れられて初めて兄弟たちとそれを見た。蜃気楼に手を振ったら幻の町に連れて行かれる。だから手を振ってはいけない、と母に言…

姉飼  (ねこ3.8匹)

遠藤徹著。角川ホラー文庫。 さぞ、いい声で鳴くんだろうねぇ、君の姉は―。蚊吸豚による、村の繁栄を祝う脂祭りの夜。小学生の僕は縁日で、からだを串刺しにされ、伸び放題の髪と爪を振り回しながら凶暴にうめき叫ぶ「姉」を見る。どうにかして、「姉」を手…

福家警部補の挨拶  (ねこ3.7匹)

大倉崇裕著。創元推理文庫。 本への愛を貫く私設図書館長、退職後大学講師に転じた科警研の名主任、長年のライバルを葬った女優、良い酒を造り続けるために水火を踏む酒造会社社長―冒頭で犯人側の視点から犯行の首尾を語り、その後捜査担当の福家警部補がい…

20世紀の幽霊たち/20th Century Ghosts (ねこ3.8匹)

ジョー・ヒル著。小学館文庫。 奇妙な噂がささやかれる映画館があった。隣に座ったのは、体をのけぞらせ、ぎょろりと目を剥いて血まみれになった“あの女”だった。四年前『オズの魔法使い』上映中に一九歳の少女を襲った出来事とは!?(『二十世紀の幽霊』)…

ペガサスと一角獣薬局  (ねこ4匹)

柄刀一著。光文社。 ユニコーン。ペガサス。ドラゴン。永遠の命と再生する館。伝説に秘められているのは、祈りかそれとも禍か。“世界の伝説と奇観”を取材するフリーカメラマンの南美希風が挑む、奇跡としか呼びようのない難事件。壮大にして奇想天外、柄刀一…

エコール・ド・パリ殺人事件 -レザルティスト・モウディ  (ねこ3.7匹)

深水黎一郎著。講談社ノベルス。 モディリアーニやスーチンら、悲劇的な生涯を送ったエコール・ド・パリの画家たちに魅了された、有名画廊の社長が密室で殺されるが、貴重な絵画は手つかずのまま残されていた。生真面目な海埜刑事と自由気ままな甥の瞬一郎が…

spica  (ねこ2匹)

泉和良著。講談社BOX。 髪はピンク。眉や睫毛までもがピンク。そして虚言癖のある元・彼女ーー遥香。でも、彼女との”別れ”なんかより、遥かに苦しくて、辛くて、最低最悪なことがある……それは、「続く」。恋愛は甘くて音楽のように心地の良いものだと思って…

探偵家族/冬の事件簿/Family Planning (ねこ3.7匹)

マイクル・Z・リューイン著。ハヤカワ・ポケット・ミステリ。 親子三代で探偵業を営むルンギ一家は、相変わらずの超多忙。今日も美人の依頼人が駆け込んでくる。聞けば、ポケベルを使って脅迫されていると言うではないか。数字しか表示できないポケベルで、…

ファンタズム  (ねこ2.5匹)

西澤保彦著。講談社文庫。 「ぼくはきみを殺した。ついに、というべきか。それとも、やっと、というべきなのか。リサだけでいいのか、殺すのは?」こうした犯人の思いから幕を開けた印南野市の連続女性殺人事件。犯人は理想の殺人を行い、追う刑事は、故意に…

叔母殺人事件 偽りの館  (ねこ3.6匹)

折原一著。講談社文庫。 煉瓦造りの洋館で起きた驚くべき殺人事件。屋敷には底意地の悪い実業家の女主人とその甥が住んでいた。叔母の財産を狙う甥の殺人計画はいかに練られていったのか。その手記を入手するため、取材者の<私>は屋敷に住み込み、事件を追…

謎亭論処 匠千暁の事件簿  (ねこ3.6匹)

西澤保彦著。祥伝社文庫。 女○高の正門に車を停め、夜の警備室に戻った辺見祐輔は憧れの美人教師の不審な挙動を垣間見た。その直後、机上の答案用紙が、さらに車までがなくなった。ところが二つとも翌朝までに戻されていた。誰が、何のために?辺見の親友で…

三人目の幽霊  (ねこ3.7匹)

大倉崇裕著。創元推理文庫。 衝撃の辞令を受けて泣く泣く「季刊落語」編集部の一員となった間宮緑は、牧編集長の洞察力に感嘆しきり。風采は上がらず食べ物に執着しない牧だが、長年の経験で培った観察眼に物を言わせ、しばしば名探偵の横顔を見せるのだ。寄…

ハーメルンに哭く笛  (ねこ3.8匹)

藤木稟著。徳間文庫。 昭和十年、九月。上野下町界隈から、児童三十名が忽然と姿を消した。翌々日ーー。僧侶寛永は墓地で草刈りの最中、視界に奇妙な影をとらえる。こんなところにお地蔵様が?不審に思い進むと、それは……。びっしりと蝿にたかられた死体……子…

消えた山高帽子 チャールズ・ワーグマンの事件簿  (ねこ3.5匹)

翔田寛著。創元推理文庫。 西洋幽霊と日本の幽霊が連続して目撃された怪異。白装束を纏って剣を腹に突き立てていた英国人。歌舞伎役者を巻き込んだ山高帽子盗難の謎。鉄道開通に沸く観衆の中で叫び声を上げた女の悲しい過去。教会堂内で起きた密室状況下の怪…