2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧
横山秀夫著。光文社文庫。 臨場ーー警察組織では、事件現場に臨み、初動捜査に当たることをいう。捜査一課調査官・倉石義男は 死者からのメッセージを的確に掴み取る。誰もが自殺や病死と疑わない案件を殺人と見破り、また、 殺人の見立てを「事件性なし」と…
有栖川有栖著。角川文庫。 犯人当てゲーム<トロピカル・ミステリー・ナイト>に参加するため、南の島のリゾートホテルを 訪れた臨床犯罪学者・火村英生と推理作家・有栖川有栖。ハイビスカスに彩られたロビー。人魚姫の ようにさざめく女たち。抜けるように…
井上夢人著。光文社文庫。 1970年、ビートルズが死んだ年の聖夜、物語は始まった。その夜を共に過ごした20歳を迎える 4人の男女。ドライブ中の車の前に突然、飛び出してきたオーバーコートの男。彼らは重大な秘密を 共有する羽目になった。その後、1…
30、29、28位と、世間的にも傑作と呼ばれる作品が並びました。ミステリ好きの方々から概ね 同感を得られて嬉しい限りでございます。特に『僧正殺人事件』にあれだけコメントをいただけるとは 思ってなかった!ありがとうありがとう(*^^*)v で、…
森博嗣著。講談社ノベルス。 「あんな高いところに、どうやって死体を上げたのでしょう?」有名マジシャン・牧村亜佐美の自宅 敷地内で発見された他殺死体は、奇妙なことに、地上約15メートルのポールの上に掲げられていた。 被害者は、前夜ファンと牧村の…
森見登美彦著。新潮社。 私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人が できた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった! クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想…
打海文三著。徳間文庫。 姫子は13歳。登校拒否の中学2年生。首吊り自殺のために入った山奥で偶然出会った男・阪本が 殺人容疑者と知ったことから、事件に巻き込まれる。というより、彼に惚れてしまったのだ。 ライバルは多い。公園に全裸死体で放置された…
坂木司著。双葉社。 晴れて大学生となった伊藤二葉こと<僕>。彼は大のミステリ嫌い。特技と言えば、「見たものを 一瞬で記憶する」能力。そんな僕と、ミステリマニアの中学生・隼人が手を組んだ! 「あなたのまわりのちょっとした事件。先生と僕が解決しま…
汀こるもの著。講談社ノベルス。第37回メフィスト賞受賞作。 周囲の者が次々と殺人や事故に巻き込まれる死神(タナトス)性質の魚マニア・美樹と、それらを 処理する探偵体質の弟・昌樹。彼ら美少年双子はミステリ作家が所有する孤島の館へ向かうが、 案の…
道尾秀介著。文藝春秋。 秋内静、相模野大学三年生。彼が自転車便のバイトをしている最中、幼い友人・陽介が愛犬に 引きずられてトラックに撥ねられ死亡した。愛犬は何故暴走したのか?同時刻に事故を目撃した 静の友人たちは陽介の事故に関わっているのか?…
海外古典は緊張するなあ。。 と言うわけで、第28位は1929年に書かれた古き良きアメリカ作家の代表作です。 創元推理文庫より全12作が発売されており、これは今でもたいていの大型書店で入手出来るかと 思われます。どの作品でも一定以上の本格ミステ…
高里椎奈著。講談社文庫。 1994年、後の薬屋探偵店主・秋は火冬と名乗っていた。ドラッグストアでアルバイトをしていた 火冬は既に探偵稼業を始めており、「家を一週間貸して欲しい」という差出人不明の手紙に悩まされ ている女子高生の依頼を受けた。座…
畠中恵著。新潮文庫。 江戸有数の廻船問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで 出かけた夜に人殺しを目撃。以来、猟奇的殺人事件が続き、一太郎は家族同様の妖怪と解決に乗り出す ことに。若だんなの周囲は、なぜか…
今ノリノリなのでどんどん行きます。 第29位は倉知淳の初長編であり、多くのミステリ読者を見事に騙し切った事で話題となった 「星降り山荘の殺人」。 倉知淳と言えば「好きな作家ベスト10」に入る程お気に入りの作家で、寡作とは言えど 個人的にも一般…
歌野晶午著。光文社ノベルス。 舞田歳三は浜倉中央署の刑事だ。仕事帰りに兄・理一の家によって、小学5年生になる姪のひとみの 相手をし、ビールを飲むのを楽しみにしている。難事件の合間を縫ってひとみをかわいがる歳三だが、 彼女のふとした言動が、ちょ…
さあ、オールタイムベストがはじまるよ~♪(ちびまる子ちゃんの口調で) 一つお詫びを。「面白い事をするかも」と予告しましたが、本を読むのに命がけで時間が取れません でした。。ネタをばらすと、作品に合ったおもしろイラストをででんと添えようとしてた…
佐藤友哉著。角川書店。 小説家の夢を断たれた「僕」は、復讐の物語を紡ぐため東京へ向かうがーー夢をあきらめさせられた 若者の、苦しくも美しき蹉跌と再生の物語。(帯引用) 私小説かと思いきや。脳内妹も脳内”影の自分”も本当かと思いきや。 立派に小説…
高見広春著。幻冬舎文庫。 西暦1997年、東洋の全体主義国家、大東亜共和国。城岩中学3年B組の七原秋也ら42人は、 修学旅行バスごと無人の島へと拉致され、政府主催の殺人実験を強制される。生還できるのは たった1人。そのためにはただクラスメイト…
加納朋子著。文藝春秋。 デブねこの赤い首輪にはさんだ手紙がつなぐ、ぼくとタカキの友情「モノレールねこ」。 夫を待つ時間に取り組んだ白いパズルの中に、犬の気配が。「パズルの中の犬」。 家族をいっぺんに失った中学生の私と、ダメ叔父さんの二人暮らし…
森見登美彦著。角川書店。 恋愛小説は嫌いだ。 なんとかのソナタも世界の中心でなんとかも存在が許し難い。 だけど、これは違った。 自分がイメージしている数多の恋愛小説とは違いがありすぎた。 素敵すぎる。かわいくって、おもしろくって、とっても雰囲気…
皆様こんにちは^^ 年末に予告していた「ゆきあや版・オールタイムベスト」がそろそろ始まります^^ 順番を決めては変え(でも上位5位は一度も変えなかったのよ)、入れては外しを繰り返し、 「同じ作家ばかりになってしまう」 「上位10位の内8冊が海…
吉田修一著。朝日新聞社。 保険外交員の女が殺害された。捜査線上に浮かぶ男。彼と出会ったもう一人の女。加害者と被害者、 それぞれの家族たち。群像劇は、逃亡劇から純愛劇へ。なぜ、事件は起きたのか?なぜ、二人は 逃げ続けるのか?そして、悪人とはいっ…
恩田陸著。毎日新聞社。 「あたしはあなたと同じところに行きたい」 舞台の上の、暗がりの向こう。そこには何かが隠されている。どこまで行けばいいのか? どこまで行けるのか?恩田陸が放つ、熱狂と陶酔の演劇ロマン。 新年が明けたその夜、実家の布団の中…
乾くるみ著。文春文庫。 もし、現在の記憶を持ったまま十ヶ月前の自分に戻れるとしたら?この夢のような「リピート」に 誘われ、疑いつつも人生のやり直しに臨んだ十人の男女。ところが彼らは一人、また一人と不審な 死を遂げて……。(裏表紙引用) 期待しす…
森博嗣著。講談社ノベルス。 「この頃、話題になっている、電車の切り裂き魔なんだけれどーーー」 三十代の女性が満員の電車の中で、ナイフのようなもので襲われる事件が連続する。<探偵>鷹知 祐一朗と小川令子は被害者が同じクリニックに通っている事実を…