すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

臨場  (ねこ3.6匹)

横山秀夫著。光文社文庫。 臨場ーー警察組織では、事件現場に臨み、初動捜査に当たることをいう。捜査一課調査官・倉石義男は 死者からのメッセージを的確に掴み取る。誰もが自殺や病死と疑わない案件を殺人と見破り、また、 殺人の見立てを「事件性なし」と…

暗い宿  (ねこ3.6匹)

有栖川有栖著。角川文庫。 犯人当てゲーム<トロピカル・ミステリー・ナイト>に参加するため、南の島のリゾートホテルを 訪れた臨床犯罪学者・火村英生と推理作家・有栖川有栖。ハイビスカスに彩られたロビー。人魚姫の ようにさざめく女たち。抜けるように…

クリスマスの4人  (ねこ3.8匹)

井上夢人著。光文社文庫。 1970年、ビートルズが死んだ年の聖夜、物語は始まった。その夜を共に過ごした20歳を迎える 4人の男女。ドライブ中の車の前に突然、飛び出してきたオーバーコートの男。彼らは重大な秘密を 共有する羽目になった。その後、1…

第27位 『幽霊刑事』 著/有栖川有栖

30、29、28位と、世間的にも傑作と呼ばれる作品が並びました。ミステリ好きの方々から概ね 同感を得られて嬉しい限りでございます。特に『僧正殺人事件』にあれだけコメントをいただけるとは 思ってなかった!ありがとうありがとう(*^^*)v で、…

タカイ×タカイ  (ねこ3.5匹)

森博嗣著。講談社ノベルス。 「あんな高いところに、どうやって死体を上げたのでしょう?」有名マジシャン・牧村亜佐美の自宅 敷地内で発見された他殺死体は、奇妙なことに、地上約15メートルのポールの上に掲げられていた。 被害者は、前夜ファンと牧村の…

太陽の塔  (ねこ4.2匹)

森見登美彦著。新潮社。 私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人が できた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった! クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想…

されど修羅ゆく君は  (ねこ3.7匹)

打海文三著。徳間文庫。 姫子は13歳。登校拒否の中学2年生。首吊り自殺のために入った山奥で偶然出会った男・阪本が 殺人容疑者と知ったことから、事件に巻き込まれる。というより、彼に惚れてしまったのだ。 ライバルは多い。公園に全裸死体で放置された…

先生と僕  (ねこ4匹)

坂木司著。双葉社。 晴れて大学生となった伊藤二葉こと<僕>。彼は大のミステリ嫌い。特技と言えば、「見たものを 一瞬で記憶する」能力。そんな僕と、ミステリマニアの中学生・隼人が手を組んだ! 「あなたのまわりのちょっとした事件。先生と僕が解決しま…

パラダイス・クローズド -THANATOS-  (ねこ2匹)

汀こるもの著。講談社ノベルス。第37回メフィスト賞受賞作。 周囲の者が次々と殺人や事故に巻き込まれる死神(タナトス)性質の魚マニア・美樹と、それらを 処理する探偵体質の弟・昌樹。彼ら美少年双子はミステリ作家が所有する孤島の館へ向かうが、 案の…

ソロモンの犬  (ねこ3.5匹)

道尾秀介著。文藝春秋。 秋内静、相模野大学三年生。彼が自転車便のバイトをしている最中、幼い友人・陽介が愛犬に 引きずられてトラックに撥ねられ死亡した。愛犬は何故暴走したのか?同時刻に事故を目撃した 静の友人たちは陽介の事故に関わっているのか?…

第28位 『僧正殺人事件』 著/ヴァン・ダイン

海外古典は緊張するなあ。。 と言うわけで、第28位は1929年に書かれた古き良きアメリカ作家の代表作です。 創元推理文庫より全12作が発売されており、これは今でもたいていの大型書店で入手出来るかと 思われます。どの作品でも一定以上の本格ミステ…

蒼い千鳥 花霞に泳ぐ  (ねこ3.6匹)

高里椎奈著。講談社文庫。 1994年、後の薬屋探偵店主・秋は火冬と名乗っていた。ドラッグストアでアルバイトをしていた 火冬は既に探偵稼業を始めており、「家を一週間貸して欲しい」という差出人不明の手紙に悩まされ ている女子高生の依頼を受けた。座…

しゃばけ  (ねこ3.8匹)

畠中恵著。新潮文庫。 江戸有数の廻船問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで 出かけた夜に人殺しを目撃。以来、猟奇的殺人事件が続き、一太郎は家族同様の妖怪と解決に乗り出す ことに。若だんなの周囲は、なぜか…

第29位 『星降り山荘の殺人』 著/倉知淳

今ノリノリなのでどんどん行きます。 第29位は倉知淳の初長編であり、多くのミステリ読者を見事に騙し切った事で話題となった 「星降り山荘の殺人」。 倉知淳と言えば「好きな作家ベスト10」に入る程お気に入りの作家で、寡作とは言えど 個人的にも一般…

舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵  (ねこ3.7匹)

歌野晶午著。光文社ノベルス。 舞田歳三は浜倉中央署の刑事だ。仕事帰りに兄・理一の家によって、小学5年生になる姪のひとみの 相手をし、ビールを飲むのを楽しみにしている。難事件の合間を縫ってひとみをかわいがる歳三だが、 彼女のふとした言動が、ちょ…

第30位 『七回死んだ男』 著/西澤保彦

さあ、オールタイムベストがはじまるよ~♪(ちびまる子ちゃんの口調で) 一つお詫びを。「面白い事をするかも」と予告しましたが、本を読むのに命がけで時間が取れません でした。。ネタをばらすと、作品に合ったおもしろイラストをででんと添えようとしてた…

世界の終わりの終わり  (ねこ3.7匹)

佐藤友哉著。角川書店。 小説家の夢を断たれた「僕」は、復讐の物語を紡ぐため東京へ向かうがーー夢をあきらめさせられた 若者の、苦しくも美しき蹉跌と再生の物語。(帯引用) 私小説かと思いきや。脳内妹も脳内”影の自分”も本当かと思いきや。 立派に小説…

バトル・ロワイアル  (ねこ3.7匹)

高見広春著。幻冬舎文庫。 西暦1997年、東洋の全体主義国家、大東亜共和国。城岩中学3年B組の七原秋也ら42人は、 修学旅行バスごと無人の島へと拉致され、政府主催の殺人実験を強制される。生還できるのは たった1人。そのためにはただクラスメイト…

モノレールねこ  (ねこ4.6匹)

加納朋子著。文藝春秋。 デブねこの赤い首輪にはさんだ手紙がつなぐ、ぼくとタカキの友情「モノレールねこ」。 夫を待つ時間に取り組んだ白いパズルの中に、犬の気配が。「パズルの中の犬」。 家族をいっぺんに失った中学生の私と、ダメ叔父さんの二人暮らし…

夜は短し歩けよ乙女  (ねこ4.5匹)

森見登美彦著。角川書店。 恋愛小説は嫌いだ。 なんとかのソナタも世界の中心でなんとかも存在が許し難い。 だけど、これは違った。 自分がイメージしている数多の恋愛小説とは違いがありすぎた。 素敵すぎる。かわいくって、おもしろくって、とっても雰囲気…

オールタイムベスト始まります(*^^*)v

皆様こんにちは^^ 年末に予告していた「ゆきあや版・オールタイムベスト」がそろそろ始まります^^ 順番を決めては変え(でも上位5位は一度も変えなかったのよ)、入れては外しを繰り返し、 「同じ作家ばかりになってしまう」 「上位10位の内8冊が海…

悪人  (ねこ5匹)

吉田修一著。朝日新聞社。 保険外交員の女が殺害された。捜査線上に浮かぶ男。彼と出会ったもう一人の女。加害者と被害者、 それぞれの家族たち。群像劇は、逃亡劇から純愛劇へ。なぜ、事件は起きたのか?なぜ、二人は 逃げ続けるのか?そして、悪人とはいっ…

チョコレートコスモス  (ねこ4.8匹)

恩田陸著。毎日新聞社。 「あたしはあなたと同じところに行きたい」 舞台の上の、暗がりの向こう。そこには何かが隠されている。どこまで行けばいいのか? どこまで行けるのか?恩田陸が放つ、熱狂と陶酔の演劇ロマン。 新年が明けたその夜、実家の布団の中…

リピート  (ねこ3.5匹)

乾くるみ著。文春文庫。 もし、現在の記憶を持ったまま十ヶ月前の自分に戻れるとしたら?この夢のような「リピート」に 誘われ、疑いつつも人生のやり直しに臨んだ十人の男女。ところが彼らは一人、また一人と不審な 死を遂げて……。(裏表紙引用) 期待しす…

キラレ×キラレ  (ねこ3.5匹)

森博嗣著。講談社ノベルス。 「この頃、話題になっている、電車の切り裂き魔なんだけれどーーー」 三十代の女性が満員の電車の中で、ナイフのようなもので襲われる事件が連続する。<探偵>鷹知 祐一朗と小川令子は被害者が同じクリニックに通っている事実を…